2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

世界2019年10月 キラーロボットVS.市民 土井香苗(国さい人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表)×長有紀枝(AARJapan)

分かりやすい対談です。 キラーロボットの定義の議論は後回しにして、出来るところから始めるという立場を持っている方に賛成です。 キラーロボットに反対する理由は、人間の有意義なコントロールがないということは責任を問える人間がいないからというもの…

世界2019年10月 AI兵器ー異次元の危険領域 津屋尚(NKK解説委員)

8月20日と21日、CCW(特定通常兵器使用禁止声援条約)加盟各国がLAWSの規制を話し合う「政府専門家会合」の場で、LAWSの規制に関する報告書が採択された。報告書は▼すべての兵器システムは国際人道法が適用されること。▼AI兵器の使用には人間が責任を負うこ…

世界2019年10月号 この兵器と人類は共存できない いま、なぜ自律型致死兵器システムを問題にするのか 中満泉(国連軍縮担当事務次長・上級代表)

今年8月、自律型致死兵器システム(LAWS)分野における新技術に関する政府専門家グループの会合がジュネーブで開催され、3年連続で、その報告書を全会一致で採択したことを紹介い、規制に向けて国際世論が前進していることをレポートしている。

松下幸之助と私 牛尾治朗 野田佳彦 古賀伸明

牛尾治朗 松下幸之助は、虫の目と鳥の目を併せ持った男であった。虫の目とは、企業経営を進める上で、非常に小さな事どもを見つめる目である。一方、鳥の目とは、企業全体のみならず、社会や国家全体を俯瞰する目のことだ。 生産性を高める上で重要になって…

上級国民/下級国民 やっぱり本当だった。みんな薄々気づいている「言ってはいけない」分断の正体

2019年8月6日初版第一刷発行 9月8日第三刷発行 まえがき PART1「下級国民」の誕生 1 平成で起きたこと 2 令和で起きること PART2「モテ」と「非モテ」の分断 1 日本のアンダークラス 2 「モテ」と「非モテ」の進化論 PART3 世界を揺るがす「…

公益を実践した実業界の巨人 渋沢栄一を歩く 田澤拓也

2006年9月20日初版第一刷発行 プロローグ 飛鳥山公園(東京都北区) 第1章 春 憂国の志士から幕臣へ 血洗島(埼玉県深谷市) 高崎城(群馬県高崎市) 横山外国人遺留地(神奈川県横浜市) 三条小橋(京都府京都市) 備中・西江原村(岡山県井原氏) …

100分de名著 大衆の反逆 オルテガ 中島岳志

オルテガが若い時期の代表作の一つが『ドン・キホーテをめぐる省察』(1914年)です。この中に、「私は、私と私の環境である」という有名な言葉が出てきます。 自分が意味ある存在として位置づけられる拠り所のような場所、つまり「トポス」(ギリシャ語…

もっと言ってはいけない 橘玲

日本では、離婚後に子どもの養育費を払う父親は2割程度しかおらず、その結果、母子家庭の相対的貧困率(一人あたりの平均所得の半分に満たない割合)が54.6%と先進国のなかで群を抜いて高い。 アシュケナージのIQはヨーロッパで110、アメリカで11…

100分de名著 燃えあがる緑の木 大江健三郎 小野正嗣

イェーツ アイルランドの詩人・劇作家。アイルランド文芸復興運動の中心的指導者でもある。1923年ノーベル文学賞受賞。大江はイェーツの「周縁性」の概念を取り入れ、地方に生まれた自分は周縁の視点から世界を見ると宣言し、ノーベル文学賞受賞記念講演…

世界2019年10月 私たちは何を失おうとしているのか?あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」中止事件の当事者が見た風景 岡本有佳子

わずか3日で中止決定が発表された、この事件。一連の経過が当事者の立場から物凄くわかりやすく説明されていた。今一つ問題状況がわかっていなかっただけにこのわかりやすい、まとめはとても重要だと思う。 そもそも主催者サイドは当然妨害も予想できたはず…

哲学に何ができるか(現代哲学講義) 廣松渉+五木寛之

近代哲学の大枠は、①イギリス経験論、大陸豪理論、この両者を統合したといわれるドイツ観念論という図式になる。①からはベイコン、ロック、ヒューム。②の巨匠はデカルト、スピノザ、ライプニッツ、パスカルなども独創的な思想。③の系譜は、カント、フィヒテ…

100分de名著 河合隼雄スペシャル ユング心理入門学 神話と日本人の心 昔話と日本人の心 ユング心理学と仏教 河合敏雄

第1回 こころの問題に寄りそう 第2回 人間の根源とイメージ 「西洋では運命と戦うことに人生の意義を見出し、東洋では運命を味わううことに生き甲斐を感じているといえるだろう」 第3回 昔話と神話の深層 第4回 「私」とは何か 表紙に「こころのなかにあ…

コンビニ人間 村田紗耶香

第155回芥川賞受賞作 2重の意味で面白い小説です。単純に「笑える」面白さがあります。アイロニーがふんだんにきかされています。それに加えて、「普通」の人と、そうじゃない人が「普通」に振るまうっていうことの生きづらさを感じさせつつ、でもそうい…