尾崎翠 ちくま日本文学004 1896-1971

新嫉妬価値

 「彼と私は一つ肉体の中に一緒に棲んでいる」

 

匂い

 これは匂いで、林檎そのものではありません。匂いは林檎が舌を縛るほど鼻を縛りません。だから私の舌の上の林檎より、鼻孔のあたりを散歩している林檎の方が好きです。

 

詩 神々に捧ぐる詩

ネットで調べていると、尾崎翠が「両性具有への憧れ」を持っていたとする研究論文があるらしい(file:///C:/Users/S-nakanaka/Downloads/016000480004.pdf)

 

何とも、不思議な世界観、文章タッチ。それでいて、現代にも通用しそうな作風。

 

最後の「二人の翠をめぐって」矢川澄子の解説でも、代表作「第七官界彷徨」が取り上げられている。