土と内臓 微生物がつくる世界  デイビッド・モントコメリー+アン・ビクレー  片岡夏実 訳

2016 年 11 月 18 日初版発行

 表紙裏に「マイクロバイオーム研究で明かされた人体での驚くべき微生物の働きと、土壌での微生物相の働きによる豊かな農業とガーデニング。農地と私たちの体内にすむ微生物への、医学、農学による無差別攻撃を疑い、地質学者と生物学者が、微生物研究と人間の歴史を振り返る。微生物理解によって食べ物、医療と私たち自身の体への見方が変わる本」と。期待通りの本でした。土壌(植物の根)にも人の腸にも微生物が存在し、単に吸収するだけでなく、そこに存在する微生物が栄養素を作り出し、それをも吸収することで生命が維持されている神秘・不可思議。そこに地質学者と生物学者がコラボして一般向けに分かり易く解説してくれている本があったというのをこの本で初めて知りました。土壌と腸との類似性に言及した本があるのでは?と思っていたら、この本に巡り合えて幸運でした。多くの人にこの本を薦めたいと思います。