世界を変えた60人の偉人たち 新しい時代を拓いたテクノロジー 編者 東京電機大学

2019年7月15日第版第1刷発行

 

第1章 古代文明 

ピタゴラス 事象を数式で表し、科学技術の礎を築いた 三平方の定理が有名

「万物の根源は数である」

 

アルキメデス アルキメデスの原理、梃子の原理等を発見、アルキメデスの螺旋も有名。

1「あらゆることを発見したと言い張るのに説明を与えない人々は、不可能なことを発見したと主張して恥をかいたことになります」

  2「私に支点を与えよ。そうすれば地球を動かしてみせよう」

 

蔡倫 古代中国の四大発明 ①製紙法 実用的な紙の製紙法を開発

 印刷の始まり ②木版印刷 信仰と深く結びついて、木版印刷が成立

 羅針盤の発明 ③方位磁針 古代中国の科学「風水」から生まれる

 火薬の発明 ④火薬 不老不死の薬探しが発端 兵器に利用され、戦争を変えた

 

第2章 科学革命

レオナルド・ダ・ヴィンチ 目覚ましい才能を発揮した万能の天才

 「知恵は経験の娘である」 比類なき天才が生み出した、無数のもの・・・

 

ヨハネス・グーテンベルク 実用的な活版印刷技術を開発 

印刷による聖書の普及が、宗教改革をもたらす。知識の普及と識字率の向上にも貢献

  過去1000年間で最も重要な出来事のひとつ

 

ガリレオ・ガリレイ 天文学の父―科学革命を代表する人物 

  「人間のどんな議論も明白な経験にもとづかなければならないのです」

  「数学は科学へとつながる鍵とドアである」

  地動説を実証し科学革命を起こした

 

ヤンセン父子 多くの分野の進歩に貢献した、眼鏡職人の親子

  顕微鏡と望遠鏡の発明で、天文学・医学・生物学が飛躍的に発展

 始まりは彼らの発明から・・・

 

アイザック・ニュートン 「万有引力の法則」を発見、近代物理学の創始者

  「神はすべてを数と重さと尺度から創造された」 微分積分、光学、運動三法則も発見

 

第3章 第一次産業革命

ジェームズ・ワット 蒸気機関を改良して産業革命に大きく寄与

  “人類の力を高め、より高い段階へと導いたもっとも輝かしい科学の徒にして世界の恩人” 新たな動力源「蒸気機関」は社会に革新をもたらした

 

ジョージ・スチーブンソン 鉄道の父―鉄道の発展に広く貢献

  「われらの目的は成功することではなく、失敗にたゆまず進むことである」

  世界で初めて客車牽引に成功

 

ロバート・フルトン 蒸気船の実用化 セーヌ川ハドソン川で蒸気船の実験に成功。

  初の潜水艦「ノーチラス号」の建造 画家志望が転じて産業革命の担い手に

 

ベンジャミン・フランクリン 雷が電気であることを実験で証明

  「君の仕事を追いかけよ、仕事に追われるな」 勤勉で自己啓発に務め、公益のために尽くした。米国100ドル紙幣に肖像画

 

アレッサンドロ・ボルタ 電池を発明し、その名が電圧単位の由来に

  電池の発明は「人類発明上最大の驚異」と評された “当たり前”を疑い、実験で確かめた。

  ちなみに乾電池を世界で初めて開発したのは屋井先蔵(1885年)。

 

マイケル・ファラデー 電気学の父―「ファラデーの法則」などを発見

  「さらに試行せよ。何が可能かを知るために」

 数々の発見・発明が電気エネルギーの時代を拓く

 子ども向けクリスマス講演「ロウソクの科学」も有名。  

 

ヴェルナー・フォン・シーメンス 実用的なダイナモ(自励式発電機)の開発に成功

  「アイデアだけなら、ほとんど価値がない。発明における価値は、実際に使えてこそ存在するのだ」 電機・通信の大手多国籍企業シーメンス」の創業者

 

マリー・キュリー 放射線の研究でノーベル賞を2度受賞

  「人はみな、何らかの天分に恵まれているもの」 原子時代の扉を開いた“キュリー夫人

 

アルフレッド・ノーベル ダイナマイトを発明し、ノーベル賞の設立を遺言

  「人類に対して最も偉大なる貢献をなしたる人物に授与するものとする」

  ダイナマイトの発明は工事のためだった

 

第4章 第二次産業革命

カール・フリードリヒ・ベンツ 自動車の生みの親―実用的なガソリン車を発明

  「私が何よりも情熱を注いでいるものは発明である。その情熱は決して冷めることはない」

 

ヘンリー・フォード 自動車の育ての親―大量生産に成功

  「神は弱者の召使ではない。神は全力を出しきった者のために存在するのである」

 

サミュエル・モールス 電信の父―モールス電信機を発明

  「これは紙のなせるわざなり」(旧約聖書の言葉)は1844年5月24日の長距離実験での最初のメッセージ 妻危篤の知らせに早馬で帰宅する者の間に合わなかったことで決意。

 

アレクサンダー・グラハム・ベル 電話を発明、AT&T社の母体を設立

  「偉大な発明や発見は・・・小さいものを観察することから生まれる」

  ヘレン・ケラーサリヴァン女史を紹介。母と妻は聴覚障害。聴覚障碍者のための教育、学校設立、科学教育にも熱意があった。

 

トーマス・アルバ・エジソン 蓄音機、電球、映写機・・・電化の発明王

  「大事なことは、君の頭の中に巣くっている常識という理性を綺麗さっぱり捨てることだ」 小学校を中退したエジソンは12歳頃から働き始め、15歳頃には電信技師となり独学で学ぶ。事業化を前提とした1300件超の発明院と特許は人々の生活を電化生活へと一変。

 

ジョージ・イーストマン ロールフィルムを発明、イーストマン・コダックの創業者

  「あなたはシャッターを押すだけ、あとは当社にお任せください」

  誰でも写真が取れる時代の生みの親

 

ニコラ・テスラ 交流方式、ラジオ、蛍光灯など多数発明

  「発明こそ、人間が持つ創造的な脳による、何より重要な産物なのだ」

  

テスラ(交流派)とエジソン(直流派)の対決「電流戦争」で交流方式が採用され、現在の電力供給方式に至っている。

 

リュミエール兄弟 映画の父―撮影兼映写機、カラー写真を開発 映画上映を世界で初めて実現

 

レオ・ベークランド プラスチックの父―合成樹脂「ベークライト」

  「燃えない。溶けない」 語源はギリシア語のプラスティコス(柔らかく自由に作ることが出来るという意味)

 

グリエルモ・マルコーニ 無線通信を開発し、船舶との通信を実現

  「科学の最も魅力的な側面は、それが人間を夢の追求に駆り立ててくれることだ」

  大西洋を横断するイギリスとカナダ間、3200kmの通信に成功。これにより船舶との連絡が可能となり、無線通信や放送が発展する出発点となった。