THE BOX コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった [増補改訂版] マルク・レビンソン 村井章子・訳

 

2007年1月22日第1版第1刷発行 2019年1月15日第1版第12刷発行 2019年10月28日増補改訂版第1刷発行 2021年8月25日増補改訂版第6刷発行

 

帯封「“コンテナが世界を変えていく物語はじつに魅力的”―ビル・ゲイツ 圧倒的に面白い 海のイノベーションの物語、待望の改訂版。それは一人のトラック運送業者の挑戦から始まったー。」「巨大化するコンテナ船 巨大化・自動化する港湾の行方は?」

表紙裏「ビル・ゲイツ 20世紀後半、あるイノベーションが誕生し、全世界でビジネスのやり方を変えた。ソフトウェア産業の話ではない。それが起きたのは、海運業だ。おそらく大方の人があまり考えたことのないようなそのイノベーションは、あの輸送用のコンテナである。コンテナは、この夏私が読んだ最高におもしろい本『コンテナ物語』の主役を務めている。コンテナが世界を変えていく物語はじつに魅力的で、それだけでもこの本を読む十分な理由になる。そのうえこの本は、それと気づかないうちに、事業経営やイノベーションの役割についての固定観念に活を入れてくれるのである。」

 

「第3章 トラック野郎」が、一つの肝だろう。

マルコム・マクリーンがすぐれて先見的だったのは、海運業とは船を運航する産業ではなく貨物を運ぶ産業だと見抜いたことである」「この洞察があったからこそ、マクリーンによるコンテナリゼーションはそれまでの試みとはまったくちがうものになったのである。輸送コストの圧縮に必要なのは単に金属製の箱ではなく、貨物を扱う新しいシステムなのだということを、マクリーンは理解していた。港、船、クレーン、倉庫、トラック、鉄道、そして海運業そのものーつまり、システムを構成するすべての要素が変わらなければならない。そう理解していたマクリーンは、運輸業界で何年も先を疾走していた」