文系のための基本情報技術者 はじめに読む本 数学が苦手な人でも大丈夫! 1日で基礎知識を身に付けよう 近藤孝之

2022年9月30日初版第1刷発行

 

ITパスポートは受かった。さて次は基本情報技術者を受けてみようかと思い、参考書を開いたり、問題集を買ってみたりしたが、あまりのわからなさに悶絶… そんな方のために、基本情報技術者試験のために必要になる、2進数や論理回路アルゴリズムなどの基礎知識を、専門学校の講師としての経験を生かし、身近な例や語り掛け口調、うんちくを駆使して親しみやすくまとめ、かみ砕いた説明でわかりやすくする本です。まずはこの1冊でスタートを切りましょう。

 

第1章 2進数って、なんだか不気味?

     今まで読んできた本よりも、はるかに分かり易く書かれているものの、やはり2進数は、どうしても途中(2進数の計算あたり)から分からなくなる。

第2章 機械はどうやって記憶する?

     この部分はとても初心者に分かり易く書かれてあり、素人にも分かる内容になっている。恥ずかしながらM⁺キーやMRキーの使い方を知らなかったので、勉強になる。

第3章 機械はどうやって計算する?

     集合の話までは分かるが、ここに2進数の計算が加わり、さらに確率の話になると、また分からなくなってくる。それでも平均値、中央値、最頻値、標準偏差はかろうじて分かる。

第4章 CPUの中身はどうなってる?

     CPUは制御装置と演算装置で構成され、それ以外に入力装置・記憶装置・出力装置という図解はとても分かり易い。でもその先に機械語アセンブリ語になると、ちんぷんかんぷん。

第5章 ソフトウェアってどんなもの?

     ハードウェア・OS・アプリケーション・ソフトの3種類は分かるが、C言語以下の内容は理解できない。

第6章 ネットワークはどうやってつながる?

     IPアドレスの説明は分かり易い。IPv4IPv6の違いは初めて分かった。プロトコルTCP/IPの意味も分かり易かった。

最後の、IPv6の説明の箇所で、1016京、1020垓、・・1056阿蘇祇、1060那由多、1064不可思議、1070無量大数という桁の単位は興味深かった。

 銀河に1000兆個の星があるけれども、それでも1015に過ぎない、全宇宙の星も1027にしかならない。それなのにIPv6は1038なので、星の表面に1011の石ころがあっても識別できることになる、すなわち「全宇宙の石ころに一つ一つのIPアドレスを割り振ってもなお余りある」ということになる、というもの凄い数の話で終えている。