だましの手口を一挙公開 決定版 マインド・コントロール 被害者救済の第一人者がその対策を徹底解説! 紀藤正樹

2017年3月7日第1刷 2022年8月24日第5刷

 

表紙「長年、カルト宗教と闘ってきた弁護士が、霊感商法マインド・コントロールの実態をすべて明かす!」、裏表紙「素朴な疑問にズバリ答えます! ・なぜ、一国のトップや著名人までマインド・コントロールにかかるのか? ・恋愛中の男女もマインド・コントロールにかかっているといえるのか? ・コーチに心酔するスポーツ選手もマインド・コントロール? ・『性格のよい素直な子』たちがなぜひっかかる? ・『マインド・コントロール』と『洗脳』はどう違う? ・マインド・コントロールで駆使される心理テクニックとは? ・『脱マインド・コントロール』の手法とは?」

表紙裏「□大学に進学した。□新入社員である。□最近、環境が変わった。□新しいことにチャレンジしたい。□何か社会に役立つことがしたい。□素直な性格だといわれる。□完璧主義だといわれる。□孤独に感じる時がある。□健康に不安がある。□マインド・コントロールに絶対かからないと思っている!」

 

プロローグ

マインド・コントロールとは、自分以外の人や組織が常識から逸脱した影響力を行使することで、意識しないままに自分の態度や思想や信念などが強く形成・支配され、結果として物理的・精神的・金銭的などの深刻な被害を受ける状態、と思ってください。

 

第1章 「マインド・コントロール」とは何か?

 目的、方法、程度、結果などを見て、それらが「法規範」や「社会規範」から大きく逸脱している場合は、これを「マインド・コントロール」と判断して問題視すべきである。

 多義的で曖昧なマインド・コントロールには、悪質で違法な場合が少なからずある。

 犯罪と認められる領域(刑事事件になるもの)、違法と認められる領域(民事訴訟の対象となるもの)、それ以外のマインド・コントロールというように三層構造で説明する図が掲載されている。

 洗脳と区別するため、西田公明教授はbeliefという言葉で、物理的な意味での身体的公金や拷問を用いず、当人が操作されていることさえ認知しないような状態で、個人のアイデンティティを別のものに導くテクニック

 思い通りに人を動かす6つの原理①返報性②コミットメントと一貫性③社会的説明④好意⑤権威⑥希少性

 

第2章 「霊感商法」のマインド・コントロールの手口

 霊感商法の勧誘の4つのルート①訪問②街頭③FF(ファミリー&フレンド)④広告

 自由な意思を持つ人が、マインド・コントロールを受けて他者のいつがままに行動させられたという場合、その目的、方法、程度、結果などによっては、違法になる場合がある。

 

第3章 「カルト」のマインド・コントロールの手口

 カルトは宗教につきもので、どんな宗教も始まりは「カルト的」といえる。

 どんな宗教も、多くの人々に信仰されればされるほど、カルト的な性格をなくしていく。

 万人が認めるカルトの“厳密な”定義など存在しない。

 

第4章 「脱マインド・コントロール」の手法

 

第5章 「マインド・コントロール被害」を減らすための提言

 精神操作技術によって心理的または身体的服従状態にさせられた人をも対象とし、このような状況に陥った被害者が他者に対するだけでなく自分自身に対して行う行為(又は不作為)をも対象とした、フランスの「無知・脆弱性不法利用罪」の規制を検討すべき。