統一教会 何が問題なのか 文藝春秋編

2022年11月20日第1刷発行

 

帯封「この1冊で統一教会のすべてがわかる 巨額の献金、政治家との癒着、信者家族の悲劇、教義に込められた特異な世界観-鈴木エイトら第一人者がその実態に迫る!」

表紙裏「献金教養、霊感商法合同結婚式、政界との癒着など、多くの社会問題を引き起こしてきた統一教会文藝春秋は30年あまり、その実態を報じてきた。宗教とカルトの境は?政治と宗教の関係は?信者家族の悲劇にどう対処すべきか? この一冊ですべてがわかる!」

 

1 統一教会、その違法性と反社会性 石井謙一郎(2022年10月16日号初出)

  違法①正体を隠した伝道 違法②組織的な献金強要 違法③合同結婚式への勧誘

2 山上容疑者はなぜ安倍元首相を狙ったのか 森健+『文藝春秋』取材班(2022年9月号初出)

3 “安倍派”への工作を示す教団内部文書 鈴木エイト(2022年10月号初出)

4 献金極秘文書が明かす変わらぬ体質 石井謙一郎(2022年8月18・25日号初出)

  全国祝福家庭総連合会総会長の職にあった宋栄錫氏の法廷証言で〈弁護士 日本統一教会では、十分の一条以外に、甲7号証の1上の実績Bのための献金は、随時集められましたか? 宋 随時ではなく、常にです。日本は、献金を集めて世界各国を支援しなければなりません〉と紹介した後、十分の一条とは一般のプロテスタント教会と同じく収入の10%を献金すること、実績Bについては集められた献金の総額がAで人件費などの運営費を除いた額がBだと宋総会長は説明、とある。

5 信者家族の苦しみは続く 石井謙一郎(2022年9月22日号初出)

6 合同結婚式で海を渡った日本人妻の悲劇 甚野博則(2022年10月号初出)

7 教義から見た統一教会 伊藤達美(1992年12月号初出)

  こんな昔から統一教会の教義をかなり紹介していたとは驚いた。もっと多くの人がこの教義に触れていたのであれば今日のような展開にはなっていなかったのではないだろうか。

8 教祖・文鮮明一族の隠された真実 石井謙一郎(2022年10月号初出)

9 宗教はなぜ権力と結びつくのか 宮崎哲弥島田裕巳仲正昌樹・小川寛大(2022年10月号初出)

 

1番、3番、4番、7番、8番は読むに値すると思うが、これで「すべてがわかる」というのはどうか? もっと突っ込んだ議論が展開されているのではないかと期待していたが、そうではなかったのが残念。