糸女覚え書 芥川龍之介

きりしとほろ上人伝
黒衣聖母
神神の微笑
報恩記
おぎん
おしの

と続く短編小説の最後が「糸女覚え書」。解説を読んで、ガラシャの殉節であることがわかったが、ちょっと読みにくい。宗教に対する芥川の皮肉が込められているという解説を読んで、そんなようなことが書いてあったのか、と理解する次第。

おしの、の最後の終わり方も、神父の泣き言のような話を聞いて、キッと表情が変わるおしのの態度・様子から、芥川自身が、キリスト教には厳しい目を持っていたことを窺わせるものがある。