2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧
中立的というより、かなり好意的に書かれた本だと思う。同じ著者が「日本共産党の深層」という本も書いているのでそちらも読んでみたい。
上下巻通じて、当たり前だが、すべて渡邊美樹社長の目線で書かれているため、評価は分かれるところだろうと思う。でも年限決めて店頭公開に踏み切る実行力は掛け値なしにすごいと思う。
高杉良シリーズで私が一番好きな小説。佐世保重工を坪内寿夫(来島どっく)が再建させていく物語。労組との激しい対峙、遺族に一軒一軒頭を下げる社長の姿などなど、情熱が随所にほとばしり出て来る内容です。私財を擲つ潔よさ、清廉潔癖なところも凄く共感…
起業の資金稼ぎのために佐川急便でセールスドライバーを1年もやり通す信念と体力もさることながら、社長の人柄に惚れ込んでいく多数の周囲の人々を描ききっている。これを読んで「和民」へのイメージが変わったのは確か。でも最近は社長(現会長か)が色々…
http://blog.livedoor.jp/namuraya/archives/51645051.htmlのまとめは、とても参考になりました。
世界売上第1位の製薬会社ファイザーに買収されたワーナー・ランバート社を舞台に、卓越した財務戦略で軌跡のCFOとして生き抜いてきた日本人の池田岑行氏を主人公とした小説。
高杉良の経済小説の中で、私が個人的に1、2位をつけたくなるような本です。運輸省という権力を敵に回しながら、「宅急便」という新たな地平線を開拓する、2代目の壮絶な物語です。小倉社長の胆力があってこそ、今のヤマト運輸があるというのが本当によく…
刑事事件に発展して無罪を勝ち取るのだが、この裁判を担当した弁護士が大野正男弁護士。後に最高裁判事となる。西山事件ほか、数々の有名な刑事事件でも名前が登場してくる弁護士。税理士の方々はこの事件をどう見ているのか、お聞きしたいと思う。
飯塚毅税理士の実名小説。税理士法1条の改正につながる大事件(飯塚事件)。権力が牙をむいた時の恐ろしさは筆舌に尽くし難い。それに抗う信念の飯塚税理士の姿は感動的だ。
すごい本だ。そしてすごい作者だ。 79年 栃木県足利市 福島万弥ちゃん 5歳 殺害 84年 足利市 長谷部有美ちゃん 5歳 殺害 87年 群馬県尾島町 大沢朋子ちゃん 8歳 殺害 90年 足利市 松田真真ちゃん 4歳 殺害(いわゆる「足利事件」) 96年 群馬…
470万円の賠償は、高過ぎる?どうなんだろう。
読んだ当時から、これ訴えられるんじゃない?と思っていたら、案の定、裁判が起こされたみたい。原告が一部勝訴したようだけど、被告としてはスラップ訴訟であることについて、世の大半は理解してくれたと受けとめているような。しかし、この手のモデル小説…
記憶喪失の男と、治療と称して文章を読ませ続ける治療者のお話。でも読んでいる途中で、誰でも犯人は分かってしまうような小説。作者の意図が何かということで、ネットでも色々議論されているが、正直よく分からない。
遺体を奪還しようと画策する城塞の思惑と、これと対抗する構図は、まずまず面白いが、3部作目の1作目というのは、ちょっと長すぎないかい?と思う人が大勢いるような気がする。
世界最古の巡礼地「シデタル(城塞)」。一人の修道士が身投げするところから物語は始まる。でも、私は、ダン・ブラウンの方が、好きだな。
毎日、新聞小説が読みたくてなって、新聞を買いたい人が続出したといわしめた、エンターテイメント抜群の小説。デュマ本人の人生そのものが波乱万丈。
ゆとりについて。秘せずは花なるべからずを引いて、ゆとりは生活の花。秘密の価値なくしては咲かすことはできない。 なるほどなあ。
第1章 ダライ・ラマと非暴力 第2章 チベット回想―幼児期からインド亡命まで 第3章 チベットの苦難―国を捨てて仏教を守る 第4章 よみがえるマハトマ・ガンディー 第5章 ダライ・ラマはブッダの再来か 第6章 人間の価値を語る 第7章 知慧の教え―チベット仏教に…
DSM-5(2013年5月)で広汎性発達障害というグループ名が廃止され、自閉症スペクトラム障害が初めて診断名として採用されたとのこと。はじめて知った。自閉症スペクトラムと自閉症スペクトラム障害が違うものであることも。
あなたの左手に含まれる原子と、右手に含まれる原子とは、おそらく別々の星に含まれていたことだろう(52頁)。 宇宙には始まりもなければ創造もなく、終わりもない(247頁)。 陽子と電子の典型的な図が、全然別の図になっている(115頁)ことも含…
新しいものは、職人の心が作る。
上巻の冒頭。 敗戦直後の日本。全員が途方に暮れ、失意の中にあるとき、毅然と店員を集め話す男がいた。「愚痴をやめよ、愚痴は泣きごとである。亡国の声である」「日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからと言って、大国民の誇りを失ってはならない。…
タイムカードも出勤簿もなく、解雇もないという、普通では考えられない会社が、あの出光興産・創業者の出光佐三をモデルとした小説。2013年本屋大賞。義父も昔、徳山の製油所で働いたことがあるらしく、義父も読んだとのこと。揺るぎない情熱こそが人として…
北方の曾祖父母をモデルにしたらしい。明治初期の九州と台湾の物語。九州男と女の気質がよく表れているように思う。新しい菓子1つを作るのにも、血のにじむ執念と努力が必要だということがよくわかる。これは、ただの譬えであって、言いたいことはもっと本…
東京オリンピックが決まる舞台裏を、インテリジェンスから読み解く。 プーチン大統領を、ロシアの半沢直樹という観点から読み解く。 スノーデン事件、東アジア情勢を、様々な観点からインテリジェンスとして読み解く。知的好奇心がそそられる一冊だった。
ピューリッツァー賞・コスモス国際賞受賞作。朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位。大学生協月刊文庫ランキング第1位(発売月)。主要書店文庫ランキングで続々第1位。 キーワードは「食糧生産力の違い」だ。これが「文明の違い」をもたらすと論じる。そして…
読み応え十分。 司馬遼太郎は、朱子学(体制擁護派)・リアリズムで、三島由紀夫は、陽明学(革命思想・吉田松陰の系譜)という位置づけで日本を読み解いている。 司馬遼太郎は「思想は虚構」「あるがままを見よ」と説く。したがって”思想と行動の一致を説く…
空想上の「美」に対する意識がとてつもなく怖いし恐ろしい。三島由紀夫の文体はいつもこうなのか。