2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

晏子 第2巻 宮城谷昌光

平成9年9月1日発行 裏表紙「太公望以来の斉の悲願、東方の国、莱の併呑。その重責を一身に負った将軍晏弱は僅か五千の兵でそれを成し遂げると宣言した。迎え撃つ莱の智将王湫は一万の精兵を束ね、虎視眈々と斉軍の到来を待ち受ける。圧政に苦しむ敵国の民。…

晏子 第1巻 宮城谷昌光

平成9年9月1日発行 裏表紙「強国晋を中心に大小いくつもの国が乱立した古代中国春秋期。気儘な君公に奸佞驕慢な高官たちが群れ従う斉の政情下、ただ一人晏弱のみは廟中にあっては毅然として礼を実践し、戦下においては稀代の智謀を揮った。緊迫する国際関係…

あなたの脳にはクセがある《上》 「都市主義」の限界 養老孟司

2017年6月10日発行 ・知識というものは、じつは自分を変えるものなのである。たとえばガンの告知を受け、自分がガンであることを知れば、知った瞬間に咲いている桜が違って見える。それは桜が違うのではなく、知ることによって自分が変わるからである。また…

玉人 歳月 宮城谷昌光

1999年6月14日第1刷発行 玉人 崔信は友人の李章武に機嫌のよい声をかけた。李章武は崔信の家で玉で出来た白圭の燭台を見ていた。千年以上前の戦国期のものだった。李章武は中王、河北の国のものではないかと言った。李章武は容貌閑美と噂されていた。李章武…

コルベ神父 優しさと強さと 早乙女勝元

2002年6月21日初版1刷 ・アウシュビッツの犠牲者数は現在約150万人と推測されている。その中に一囚人の身代わりとなって昇天したコルベ神父。47歳。 ・コルベ神父が家畜用貨車でアウシュビッツ強制収容所に到着したのは1941年5月29日。囚人番号16670号。第17…

重耳《下》 宮城谷昌光

1996年9月15日第1刷発行 裏表紙「晋の内乱が鎮静し、重耳の弟夷吾が素早く君主に納まったが、軽佻不徳に人心は集まらず、重耳の帰国が切望された。刺客の魔手を逃れながら、飢えと屈辱の、19年1万里の流浪の末、ついに重耳は晋を再建し、やがて中国全土の覇…

重耳《中》 宮城谷昌光

1996年9月15日第1刷発行 裏表紙「称の孫重耳は、翼攻めに大功をたてた。雄偉な体躯の心穏やかな公子で、狐氏から妻を娶り、その一族の厚い庇護を受けていた。称の死後晋の君主となった詭諸は、絶世の美女驪姫(りき)に溺れ、奸計に嵌まって重耳たち公子を殺…

重耳《上》 宮城谷昌光

1996年9月15日第1刷発行 裏表紙「黄土高原の小国曲沃(よく)の君主は、器宇壮大で、野心的な称であった。周王室が弱体化し、東方に斉が、南方に楚が力を伸ばし、天下の経営が変化する中で、したたかな称は本国翼を滅ぼして、晋を統一したが…。広漠たる大地…

管仲《下》 宮城谷昌光

平成15年4月1日初版発行 斉の僖公が亡くなると、遠征に出ていた太子は、小白が君主として立つのではないかとの噂に影響され疑心暗鬼となった。太子は即位して襄公と呼ばれた。魯の桓公に妹文姜を奪われた襄公は妹を取り戻すべく夫妻で招いた。不義密通の…

管仲《上》 宮城谷昌光

平成15年4月1日初版発行 管仲と鮑叔(ほうしゅく)が出会う場面から話が始まる。斉の召公に学ぶために家を探していた鮑叔に適当な家の貸借を斡旋したのが管仲だった。翌日から召公家の教室に入った鮑叔の前にいたのも博覧強記の管仲だった。管仲の父が亡…

生きることの質 日野原重明

2013年12月10日発行 ・冒頭で、治療よりも、痛みを緩和するのが医師の役割だという箇所に、ちょっとしたショックを受けた。いのちの長さを第一に考えるのはなく、いのちの質、生活の質を重視せよという。 ・難民を受け入れないで、日本が平均寿命が世界一だ…

子産《下》 宮城谷昌光

2003年10月15日第1刷発行 2004年11月25日第4刷発行 裏表紙「謀叛に巻きこまれ、子国は果てる。3年の長きにわたり喪に服した子産はその後、苛烈なる改革者にして情意あふれる恵人として、人を活かす礼とは何かを極め、鄭と運命をともにしていく。時代を超え…

子産《上》 宮城谷昌光

2003年10月15日第1刷発行 2021年8月16日第16刷発行 裏表紙「信義なき世をいかに生きるか―春秋時代中期、小国鄭は晋と楚の二大国間で向背をくりかえし、民は疲弊し国は誇りを失いつつあった。戦乱の鄭であざやかな武徳をしめす名将子国と、その嫡子で孔子に…

コタバル 0215 アジア太平洋戦争のホントにふれる 札幌郷土を掘る会編

1997年12月5日初版発行 目次 コタバルの朝 華僑虐殺 「女性狩り」 タイ泰緬鉄道工事の強制労働 軍票 抗日義勇軍のたたかい 「多くの人にひろめてください」と託されて アジア太平洋戦争の侵略の姿 戦後補償とアジアの平和 ・1941年12月8日、日本時間午前0時…

楽毅 第4巻 宮城谷昌光

1999年10月30日発行 戦国時代の前期は魏の時代である。魏を最強国にしたのは李悝(りかい)である。李悝の思想は商鞅に受け継がれ、商鞅が秦へ移ったことから秦で根付いた。秦は李悝の法を輸入したことで強国になった。楽毅は魏の首都大梁に赴き、法家の李老…

楽毅 第3巻 宮城谷昌光

1998年10月20日発行 郭隗は自らを訪ねてきた楽毅に会うべきか考え込んだが覚悟を決めて会った。楽毅は郭隗に「唇亡歯寒」(しんぼうしかん)、中山が唇で、燕が歯。唇亡びなば、歯寒しと言った。中山が滅亡すれば、燕は趙をはばからねばならないの意だった。…

楽毅 第2巻 宮城谷昌光

1997年9月25日発行 1997年10月20日2刷 国難が中山を襲った。その中山は司馬熹が率い、楽毅は父の戦死で喪に服した。趙との講和の使者に司馬熹は楽毅を推した。楽毅は司馬熹が人物であると感じて使者になることに応じた。楽毅は随行者に井陘の塞で見つけた郊…

楽毅 第1巻 宮城谷昌光

1997年9月25日発行 大国晋が趙・魏・韓に分裂する頃、中山は晋から独立することを画策・実行して成功した。中山の東は燕に接し、南北と西は趙に接している。中山国の宰相の嫡子楽毅が少年の頃、中山の君主は立場を弁えず王を名乗ったため、大国斉は中山との…

毒ガス島 早乙女勝元・岡田黎子編

1994年4月8日第1刷発行 目次 ヒロシマに加害の島が 暗黒のベールの内側に 大久野島・動員学徒の語り(岡田黎子) 毒ガス島戦跡探訪 いまなお残る傷痕 あとがき ・瀬戸内海の大久野島に戦時中、日本軍の最高機密拠点の毒ガス製造工場があった。国際法で禁じられ…

花見ぬひまの《下》 諸田玲子

2021年5月20日発行 鬼となりても 木綿屋庄左衛門(俳号東瓦)は、志燕尼(しえんに)を回顧して、摂津国伊丹野田村の蔵に囲まれた屋敷の奥座敷で火鉢に手をかざしながら語り出した。木綿屋は、伊丹を代表する大醸造家で俳諧に熱中していた。俳諧やりたいと言…

花見ぬひまの《上》 諸田玲子

2021年5月20日発行 おもしろきこともなき もと(望東尼)は、平尾村の庵「向陵」に住み、福岡藩の勤王派の志士、平野國臣に和歌を送って支援し、平野の「開国前に日本を統一すべし」との主張に共感を寄せた。隣人の喜多岡勇平とは互いに惹かれ合う仲だった。…

延安からの手紙 日本軍の反戦兵士たち 早乙女勝元編

1991年3月25日初版発行 一章 西安からの手紙 二章 延安からの手紙(1) 三章 延安からの手紙(2) 四章 延安からの手紙(3) 五章 延安からの手紙(4) 六章 延安からの手紙(5) ・陜西省北部の黄土高原盆地の小さな町「延安」は、中華人民共和国を誕生さ…

孟嘗君5 宮城谷昌光

1998年10月15日第1刷発行 2008年12月15日第33刷発行 裏表紙「嘗邑(しょうゆう)を与えられた孟嘗君・田文は、「天下万民のための宰相たれ」との孫臏の遺言で斉を出る。魏に乞われて宰相となり、斉にもどって宰相をつとめ、更に秦に赴くが、そこで生涯最大の危…

孟嘗君4 宮城谷昌光

1998年10月15日第1刷発行 208年10月10日第30刷発行 裏表紙「馬陵の戦いで、斉は魏に大勝するが、斉王の周囲で佞臣が暗躍を強める。田嬰・田文父子は、有能な食客たちの力も使って必死に対決する。周で商人として成功し、仁愛の事業を進める白圭を訪ねた田文…

孟嘗君3 宮城谷昌光

1998年9月15日第1刷発行 2010年12月15日第29刷発行 裏表紙「成長した田文を孫臏に託して、白圭は周へ移った。師の孫臏に導かれて、仁の資質、信の確かさを増す田文。「わたしは文どのに広い天地と豊かな春秋をあたえたい」―。遂に孫臏は田文を実父・田嬰に引…

孟嘗君2 宮城谷昌光

1998年9月15日第1刷発行 2010年12月15日第29刷発行 裏表紙「快男子風洪は学問に志し、武を捨てて商人・白圭と名告る。戦乱の国々を行き交う学者や商人たち。秦の孝公は覇道を進み、公孫鞅に厳格な法の体系をつくらせる。白圭は美しい翡媛を妻に迎え勇踊、魏…

孟嘗君1 宮城谷昌光

1998年9月15日第1刷発行 2010年12月15日第29刷発行 裏表紙「斉の君主の子・田嬰の美妾青欄は、健やかな男児・田文を出産した。しかし、5月5日生まれは不吉、殺すようにと田嬰は命じる。必死の母青欄が秘かに逃がした赤子は、奇しき縁で好漢風洪に育てられる…

ベストセラーに学ぶ最強の教養 佐藤優

2021年9月27日発行 【第1部】真の教養が身につく本 応仁の乱 バカの壁 失敗の本質 ジャパン アズ ナンバーワン テロルの決算 日本人とユダヤ人 戦艦武蔵 毛沢東語録 日本のいちばん長い日 「いき」の構造 哲学入門 歴史哲学講義 菊と刀 資本論 代表的日本人…

呉越春秋 湖底の城9巻 宮城谷昌光

2018年9月26日第1刷発行 楚から戻った范蠡は、再び師の計然を訪ねた。国を治める基本の方法とは、目標を設定したらそのための予備知識を蓄え、調査を積み重ね、その上に予測を立てる、富国が成ればおのずと強兵は成るというのが計然の考えだった。呉の宮中か…

呉越春秋 湖底の城8巻 宮城谷昌光

2017年9月19日第1刷発行 帯封「越、存亡の危機! 呉に敗れ幽閉された越王。そのとき范蠡はー。知られざる、古代中国の血湧き肉躍る物語。」「奇襲が失敗し、呉に大敗した越。王まで囚われてしまう。待望の第八巻! 越は呉を奇襲するべく密かに大量の船を造い…