2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧
旅順攻略、明治天皇崩御に自らも自決した乃木希典。司馬遼太郎の乃木観がよくわかる。
「神の沈黙」という永遠のテーマを扱った代表作。遺言により棺に入れられたらしい。深い河とともに。ともに苦しんでいるという解釈もあるという。
「暗闘」というタイトルはいかがかと思うが、少数意見が時を経て多数意見に変わることもあるということを実際の裁判例を挙げて説明しているところは面白かった。
実によく売れた。当たり前のことばかりだが、それを適格に表現している。 帯封(裏)に「アガワ流対話術」がいくつか載っているが、それを実践するだけでも対話が上手にできそうな気になる。 ・2秒の間を大事にする ・質問の柱は3本に ・安易に「わかりま…
北条早雲(宗瑞)に見出された幼き小太郎(風魔小太郎がモデルらしい)が日本最古の足利学校に学び、またそこで一緒に学んだ親友と戦場で互いに軍配者として戦う物語。3部作の1作目。2作目、3作目が読みたくなるほど面白い。 治世観についても、「国を支…
日本橋界隈の雰囲気が、現場を歩く加賀刑事の取材内容から、よく伝わってくる。 「このミス2010年版」「週刊文春ミステリー」ダブル1位に輝いたらしい。
フェン教授とハンブルビー警部との軽快なやり取りから、犯人があぶりだされていく短編推理小説。ホームズとレストレード警部のやり取りを思わず思い出してしまった。
1983年1月10日第1刷発行 2014年3月14日第50刷発行 裏表紙「偉大な二宮尊徳の思想と功業も、その基礎はこの『大学』なのである。『大学』という書物は、元来は五経の一つで、原文は僅か1753字、字種は394である。しかし、この書物は、儒教の政治思想の根幹を…
諸子百家と言われる中で、儒教がなぜ勝ち残ったのか。 中国の社会構造の基本は中央政府は官僚制、底辺のグループは宗教(父系血縁集団)という二重構造。この中国社会の骨格は儒教がつくった。現在でも中国の基本は儒教。中国共産党も儒教的システム。(要旨…
中国の則天武后が語る、先を見通す目(日本が中国をいつか侵略する)は、実話なのだろうか。日本と中国の関係を考えるうえでも、とても面白い小説だった。
潮アジア・太平洋ノンフィクション賞第1回受賞作。目次は次のとおり。 第1編 沿岸部VS内陸部 第1章 四川大地震が生み出したもの 第2章 緊張する北京で見た若い力 第3章 内陸部の村で起きていること 第4章 地方出身者が作った大都市・深? 第2編 規制強…
中大兄皇子と中臣鎌足、大海人と額田王女などなど、歴史の教科書に出てきた登場人物が実に生き生きと描かれている。見てきたような書きっぷりは素晴らしい。
村木健吾裁判官のモデルは、竹中省吾(22期)とのこと(映画監督の石川淳志氏が著者にインタビューした日刊ニュース2013年9月号より)。24人の裁判官、12人の弁護士に取材したことも明らかにされていた。フィクション的要素が入っているとはいえ、かなり…
原発差止裁判で原告敗訴ばかりが続く判決の裏側ともいうべき裁判の実態を描いている問題作。モデルになった裁判官はいるのだろうか。
「Ⅰ 日本が沖縄に属する」読み飛ばしてしまいそうな第1章のタイトルだが、ここに本書の最重要テーマが提示されている。 「Ⅱ『八重山民謡誌’69」の末尾も、「カサの支点として巨大な暗黒をも支えている沖縄に、日本は属する」とある。 「Ⅲ多様性にむかって…
毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞受賞。 戦争と東京裁判、天皇の戦争責任を問う問題作でかなり話題になったが、中途半端さが否めないと感じるのは私だけだろうか?
第16回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。 確率論から犯人を浮き彫りにする手法も見事だが、「介護」という重たいテーマに真正面から取り組む傑作である。
広瀬隆氏の「赤い盾(上・下)」は読んでみたい。著者の「世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち」も読んでみたい。
昨日沖縄出張。少し前から沖縄に関心を持ち始めたので、その延長で読んだ。東峰夫氏の「オキナワの少年」を読んでみようと思う。今年の5月15日はどんな一日になるのだろうか。地元紙と全国紙をば読み比べようと思う。
上田秀人初期作品集とのこと。これまで上田秀人シリーズは読んでなかったので、どんなもんだろうと思い、紐解いてみた。しかし実に面白い。泉岳寺墓地見取り図からの推理といい、諭吉の「痩せ我慢の説」と題された本の中の記述からの推察といい、見事。でも…
「国民、マスコミ、政治家が三位一体になって、「闇権力の執行人」の支配を打破しなければならない。私は闘う。」で締めくくられている。佐藤優氏と言い、果たして真実はいかに。また真実は一つなのか。
「国策捜査」を日常用語に高めた名著。あとがきに「国策捜査が行われる場合には、その歴史的必然性があります。当事者である検察官も被告人もその歴史的必然性にはなかなか気付かずに、歴史の駒としての役割を果たしている」(387頁)とあります。ズバリ…
半沢直樹の名セリフ「サラリーマンはーいや、サラリーマンだけじゃなくて全ての働く人は、自分を必要とされる場所にいて、そこで活躍するのが一番幸せなんだ。会社の大小なんて関係ない。知名度も。オレたちが追求すべきは、看板じゃなく、中味だ」(231…
発刊当時に読みましたが、読んだ以来、ファーストフードでハンバーガーが食べれなくなってしまいました。それほどショッキングな内容だったと思います。
帯封「南ロシアの勇猛なコサック隊長ブーリバと、2人の息子たちの情愛や、次男アンドリイと敵方ポーランド貴族の令嬢との、死を賭した恋を描く勇壮なロマン。小ロシアのロマンティックな世界を描き出した傑作」 解説「『われわれはみな、ゴーゴリの『外套』…
第57回芥川賞受賞作(昭和42年)。親善の論理の欺瞞が暴かれていくという解説(本浜秀彦)もよくわかるが、他面で、親善なるものとはそういうものだという理解もされているように思う。沖縄問題、基地、アメリカ等々、勉強せねばならないことだらけだ。…
序 第1章 緒言 第2章 勘の字義 第3章 認識および判断に関連して表れる勘 第4章 リンドボルスキーの先覚性図式 第5章 直覚 第6章 下意識(無意識) 第7章 動作および意志過程における勘(1) 第8章 動作および意志過程における勘(2) 第9章 剣法…
第11回「このミステリーがすごい」大賞受賞作。パンデミックホラーの類型に入るが、謎が明かされた後の展開・迫力は並じゃない。その分、前半が少々長すぎる感じがする。
論創海外ミステリ11.英国推理作家協会(CWA)シルバー・ダガー賞受賞。
メディア三冠王鹿内信隆と息子春雄。フジサンケイグループの「秘密」。 梟雄(続)、華麗なる一族、挑戦、宿命。