2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

悲しみのイレーヌ ピエール・ルメートル

本年度のミステリーの中で文句なしに一番面白いです。週刊文春ミステリーベスト10第1位ほか、コニャック市ミステリ文学賞ほか全5冠の帯封に釣られて買いましたが、これは納得です。その女アレックスもそれなりの作品だったとは思いますが、ミステリとしての…

マネジメントは動物園に学べ 前・旭山動物園園長 小菅正夫 組織を変革させるリーダーシップとは 野田稔

NHKラジオテキスト仕事学のすすめ2015年5月 廃園に迫られた旭山動物園園長だった小菅さんが語り手としてマネジメントとは何かか、変革のためには何が必要なのかということを平易な言葉で語り、しかもそれが結局10倍もの来園者を実現する所まで実行している…

NHK 100分 de 名著 サルトル『実存主義とは何か』2015年11月 海老坂武

実存主義とはヒューマニズムである。という言葉が最も印象的だった。サルトルの代表作「嘔吐」にその思想的淵源が見られるとのこと。シモーヌ・ド・ボーヴォワールが恋人だということはこれを読んで初めて知りました。「第二の性」を読んでみたいという気に…

NHK「100分de名著」ブックス 般若心経 佐々木 閑

日本人にとって最もなじみの深いお経とか、釈迦の仏教と大乗仏教の一つの般若心教とは別物だとかいう説明があったが、果たして本当なのだろうか。262文字の短いお経だというのはその通りだと思うのだが、果たして・・・

大東亜論第二部 愛国志士、決起ス: ゴーマニズム宣言SPECIAL 小林よしのり

大久保利通を、現代の日本の凋落の最大の原因という位置づけをしているように思えるが、連続テレビドラマ「朝が来た」で、ちょうど大久保利通暗殺の回をやっていて、評価がまるで正反対になっている。歴史上の人物を評価するというのは誠に難しいことだと改…

ゴースト・スナイパー ジェフリー・ディーバー

1年前に買ったけど、なかなかライムシリーズで読み進められなかった一冊。150ページくらいで止まっていたけれど、ようやくいつものスピード感が蘇ってきた感じで最後まで一気に読めました。しかし途中までがしんどくなっている。後半と最後の最後での大どん…

新しいパパの教科書 プレパパ~3歳児パパまで NPO法人ファザーリング.ジャパン

もう少し前に読んでおいたらよかったかも。です。

一応の推定 広川純

「回廊の陰翳」と本作とどちらを先に読んだのかは忘れてしまったが、いずれもミステリーとしては面白い部類に入ります。保険調査員が事故死なのか自殺したのかを丹念に調査していく、そして最後のどんでん返し。第13回松本清張賞受賞作。選考委員会全員一…

命売ります 三島由紀夫

三島由紀夫のエンタメ小説が存在しているとは知りませんでした。 自殺に失敗した男のエンタメ小説風でありながら、三島の告白がもれつたわるような内容です。生誕90年。没後45年とはおもえない斬新さがあります。

流 東山彰良

第153回直木賞受賞作。同時期の芥川賞受賞作よりも、個人的には、こちらの方が好きですね。台湾という国の一面を知ることができるという意味では、とても勉強になりました。

帝王学 「貞観政要」の読み方 山本七平

「上下雷同」は危険(66頁)、「和」によって滅ぶ(69頁) 草創より守文は難し。守文のために、リーダーは、十思で自らを統御し、部下の九得を弘め、能力のある者を適材適所で任じ、善い者・正しい者の言葉で身を正せば、全員がその能力を喜んで発揮する…