2024-01-01から1年間の記事一覧

愛に奉仕せよ 2022年 監督チャン・チョルス

次代のノーベル文学賞候補とも言われる中国の作家・閻連科(えんれんか)が禁断の愛を描いた『人民に奉仕する』を韓国で映画化。『人民に奉仕する』は刊行直後に発禁処分となり世界が注目。 舞台は社会主義国(文革後の中国っぽいが、北朝鮮の雰囲気も)。若…

槇田久生(日本鋼管会長) 私の履歴書 経済人23

昭和62年2月13日1版1刷 ①うまいもの ②勤続50年 ③長崎育ち ④養祖父のこと ⑤府立一中へ ⑥東京商大時代 ⑦日本鋼管入社 ⑧新入社員のころ ⑨戦時下の結婚 ⑩戦時統制 ⑪終戦と復興 ⑫原料調達16年 ⑬チョーグル氏 ⑭営業部長に就任 ⑮鋼管鉱業社長に ⑯社長就任 ⑰扇島計画…

上流階級 2018年 監督ピョン・ヒョク

名門大学の教授で国会議員候補の夫テジュンを演じるのはパク・ヘイル。その妻スヨンは未来美術館の副館長を務め、ゆくゆくは館長の座を狙う(演じるのはスエ)。しかしテジュンは美人秘書ウンジ(キム・ギュソン)と浮気し、スエも特別展示の企画を成功させ…

「歌」の精神史 山折哲雄

2006年8月10日初版発行 裏表紙「著者から読者へ いま、叙情が危ない。われわれのこころの世界が乾き上がり、砂漠化しているのではないか。叙情を受け容れる器が損傷し、水漏れをおこしているからではないか。叙情とは、万葉以来の生命のリズムのことだ。魂の…

梁瀬次郎(ヤナセ社長) 私の履歴書 経済人23

昭和62年2月13日1版1刷 ①父への抵抗 ②会社創立 ③GMと離縁 ④父の勘当宣告 ⑤自動車メーカー創成期 ⑥青春謳歌 ⑦かけ出し社員 ⑧天然ガス車開発 ⑨社長に就任 ⑩戦後の出直し ⑪英文タイプ輸入 ⑫GM車販売再開 ⑬失意の日々 ⑭初の渡米 ⑮VW・ベンツを扱う ⑯父の最期 ⑰父…

ふたりの私(全9話) 2022年 監督チュオ・リー

台北の人材派遣会社でヘッドハンターとして優秀な成績を収めていたリン・チェンシー(ティファニー・シュー)は、ある時、交通事故に遭う。目を覚ますと、なぜか死んだはずの父や双子の弟が生きていて田舎で生活していた頃に戻っていた。高校時代からの親友…

1%の本質を最速でつかむ理解力 山口拓朗

2022年5月20日初版発行 表紙「「書く」「話す」「伝える」…あらゆるアウトプットで結果を出せる!」 目次 第1章 理解力に必要なアプローチ 第2章 ステップ1 「言葉」を理解する 第3章 ステップ2 「幹→枝→葉」で理解する 第4章 ステップ3 「クリティカ…

サムバディ 2022年 監督チョン・ジウ

天才プログラマーのキム・ソム(カン・ヘリム)は、高校生で声にならない声を学習させるAIチャットロボット「Some one/サムワン」を開発する。その後ソムはマッチングアプリ「サムバディ」を制作・開発し、国中の若者が夢中になりアプリで出会い結婚する人も…

エーゲ海に捧ぐ 池田満寿夫 芥川賞全集第11巻

1982年12月25日第1刷 1995年4月10日第4刷 第77回昭和52年上半期 サンフランシスコのアトリエには、私と、愛人で全裸で横たわっているアニタと、カメラマンのグロリアの3人しかいない。私は、日本の妻トキコからの国際電話に延々と付き合わされていた。トキコ…

末広恭雄(東大名誉教授) 私の履歴書 文化人19

昭和59年7月2日1版1刷 昭和62年2月20日1版2刷 ①銀座育ちの江戸っ子 ②先生がたの思い出 ③中学時代、天文に興味 ④母の死 ⑤関東大震災 ⑥東大水産学科 ⑦作曲公簿に当選 ⑧水産試験場 ⑨海坊主との対面 ⑩夜の本郷通い ⑪結婚と父の死 ⑫協会への導き ⑬七尾市へ転勤 ⑭…

タクシー運転手 約束は海を越えて 2017年 監督チャン・フン

1980年に起きた光州事件を題材にした映画(実話)。第90回アカデミー賞外国語映画賞。 1980年5月に韓国の全羅南道光州市で起こった光州事件は、全斗煥(チョン・ドゥファン)らによるクーデターや金大中(キム・デジュン)の逮捕を発端に、学生や市民を中心…

文人たちの句境 漱石・龍之介から万太郎まで 関森勝夫

1991年10月25日発行 表紙裏「文人の俳句は面白い。なぜかといえば、発想が自在で、飛躍もあり、ものの核心を衝いているからである。彼らは佳句を作り、人と競おうという気負いはなく、肩肘はらず、しかし精神は集中させ、普段の息遺いで句作している。本書は…

山の中から世界の広場へ 私の履歴書 小林宏治

昭和63年3月18日1版1刷 ・明治40年2月17日生まれ。中学には毎日4時間かけて16キロの道のりを歩いた。旧制松本高校には野村奨学会から学費を支援してもらって通う。東京大学工学部電気工学科に進み、卒業後は日本電気に就職する。私が開発した電力線搬送電話…

KCIA 南山の部長たち 2020年 監督ウ・ミンホ

1979年10月26日、大韓帝国中央情報局(KCIA)部長キム・ギュピョン(イ・ビョンホン)は長年軍事政権を担ってきたパク・チョンヒ大統領を暗殺した。この暗殺事件の40日前、ワシントンで開かれた下院聴聞会で、アメリカに亡命した元KCIA部長パク・ヨンガクは…

祭りの場 林京子 芥川賞全集第10巻

1982年11月25日第1刷 1995年3月30日第4刷 第73回昭和50年上半期(群像新人賞も受賞) 爆心地から1.4キロ離れた三菱兵器大橋工場に学徒動員させられた著者は、この地域での死亡率は45.5%だが、当時7500名働いておりうち行方不明が6200名で殆ど死亡と見てよい…

立身いたしたく候〈下〉 梶よう子

2022年5月20日発行 駿平が智次郎と実家の瀬戸物屋つる屋の番頭茂平次の3人で長崎旅行へ出向く。途中から船旅に変更し、船内で倉本道之助と従者と知り合う。小倉で再び陸路で長崎入りを目指すが、道中で道之助と従者弥七が野盗に襲われ何やら書状を奪われた様…

立身いたしたく候〈上〉 梶よう子

2022年5月20日発行 瀬戸物屋の五男坊として生まれた留吉は、無益の貧乏御家人の野依孫右衛門の養子となり、駿平と名乗る。娘もよをいずれ嫁に貰うが当面は兄と妹の間柄。いざ養子に入ると武家の作法や決まり事が多く辟易するが、次第に御家人三男坊の智次郎…

大塚敬節(東洋医学総合研究所長) 私の履歴書 文化人19

昭和59年7月2日1版1刷 昭和62年2月20日1版2刷 ①反対学を学べ ②修琴堂医院のこと ③器具貧乏の父、苦労した母 ④風雪の三年、温室の三年 ⑤熊本医専へ ⑥医学に疑問、文学に突進 ⑦修琴堂四代目を継ぐ ⑧従祖父大塚仰軒のこと ⑨漢方の道へ ⑩東洋医学の聖典『傷寒論…

鶸(ひわ) 三木卓 芥川賞全集第10巻

1982年11月25日第1刷 1995年3月30日第4刷 第69回昭和48年上半期 終戦直後の中国で少年と兄は闇市のような場所で煙草を売っていた。コツコツ売って得た僅かばかりの利益も煙草も占領兵に強奪されてしまう。久しぶりに帰ってきた父は以前の面影は全くなくやつ…

愛の渦 2014年 監督:三浦大輔

深夜、マンションの一室で乱交パーティに集った8人の男女が次々にセックスを楽しむ。着衣時間より圧倒的に裸でいる時間が長く、しかも根暗で地味な門脇麦という女子大生がセックスを始めると、誰よりも絶叫しまくって周りが皆驚くというシュールな場面がとて…

糸川英夫(組織工学研究所長) 私の履歴書 文化人19

昭和59年7月2日1版1刷 昭和62年2月20日1版2刷 ①はじめに ②“電気砲”プラン ③“液体磁石” ④原油海底備蓄計画 ⑤日曜学校 ⑥房州の海の家 ⑦まむしの傷 ⑧関東大震災 ⑨市立一中 ⑩「小さい」悩み ⑪進路 ⑫左翼運動の波 ⑬東大航空学科入学 ⑭技術将校試験 ⑮中島飛行機へ…

鱗光の剣〈下〉 深川群狼伝 鳥羽亮

2011年12月10日発行 鳴海屋の始末人の銀次は人斬り忠左の向井忠左衛門と対峙した。向井に敵わないと察知した銀次は辰美屋を逃がそうとしたが、辰美屋の鶴衛門と番頭は万吉に殺された。万吉は花川戸の粂造と言って鳴海屋の縄張を狙っていた。粂造のバックに政…

鱗光の剣〈上〉 深川群狼伝 鳥羽亮

2011年12月10日発行 深川門前仲町で始末屋の鳴海屋にいた始末人の蓮見宗二郎。渋沢念流の遣い手で、表向きは父の蓮見剛右衛門が開く蓮見道場の代稽古を務めていた。宗二郎が始末する相手は宗二郎の命を狙う動きをした。同じ頃、鳴海屋の別の始末人の団六が素…

小原国芳(玉川学園総長) 私の履歴書 文化人19

昭和59年7月2日1版1刷 昭和62年2月20日1版2刷 ①ふるさと久志 ②祖父 ③父のこと ④母の苦労 ⑤母の死 ⑥赤貧 ⑦中学進学を断念 ⑧電信技術養成所へ ⑨大浜電信局時代 ⑩鹿児島師範 ⑪広島高師 ⑫香川師範へ ⑬京大哲学科 ⑭広島高師付属小 ⑮東京・成城へ ⑯全人教育を提唱…

結婚作詞離婚作曲 シーズン3(全16話)その3 2021年 演出オ・サンウォン

ドンマはジアに乗馬を習わせようとして乗馬服やヘルメットを買いに一緒に行く。ユシンはドンマと腕を組んで歩くジアを見て逆上し、ピヨンの家に上がり込み、ジアの荷物を詰めて持ち去ろうとしたところにピヨンが戻ってきた。ピヨンからジアと自分がどれほど…

やり場のない感情を整えるリセットする習慣 枡野俊明

2023年11月14日初版発行 帯封「せわしない『日常』、しんどい『人間関係』、消えない『モヤモヤ』…もう振りまわされない、引きずらない。清々しい朝とおだやかな夜を迎えて、まっすぐな自分に立ち戻る。」「過去も未来も振り払い、今を生きる!今日から使え…

結婚作詞離婚作曲 シーズン3(全16話)その2 2021年 演出オ・サンウォン

朝ピヨンはドンマ用のエスプレッソを作りベッドルームへ運ぶ。目覚めたドンマはペアリングをはめ、ピヨンをわが妻と呼び、早くジアに会いたいと言う。髪を切ったドンミを見て皆驚く。ドンマはピヨンに兄の結婚も父が許したから自分も許されるはずだから同居…

信長死すべし《下》 山本兼一

2021年5月20日発行 信長は、一時の利は泡沫のごときもので忽ち消え失せてしまう、利よりも大切なのは利を生む仕組みを作ることだと気付き、安土城下に楽市楽座を開いた。信長は本能寺に入った後、思うままに動かせぬ朝廷が気に入らず京を焼いてしまうことも…

今西錦司(京大名誉教授) 私の履歴書 文化人19

昭和59年7月2日1版1刷 昭和62年2月20日1版2刷 ①京都生まれ-生家は西陣の織屋 ②学生時代―山登りに夢中 ③『生物社会の論理』―棲み分け理論を展開 ④南樺太へ―地図なしで山脈歩く ⑤大興安嶺探検―天測で位置確認 ⑥人文研入り-ニホンザル研究に着手 ⑦ヒマラヤ行…

信長死すべし《中》 山本兼一

2021年5月20日発行 里村紹巴(じょうは)は光秀に帝からのお言葉があるとだけ伝え、坂本の城に戻ったらその内容を伝えると言う。信長は家康に正親町(おおぎまち)帝を改心させると言い、家康は驚く。信長は敦盛と一騎打ちをした源氏の武将熊谷直実が出家し吟…