台北の人材派遣会社でヘッドハンターとして優秀な成績を収めていたリン・チェンシー(ティファニー・シュー)は、ある時、交通事故に遭う。目を覚ますと、なぜか死んだはずの父や双子の弟が生きていて田舎で生活していた頃に戻っていた。高校時代からの親友と会ったりもするが、他人の記憶が自分の記憶が違っていた。現在の恋人ハオミンとそっくりな刑事チャンユーが現れ、恋人が刑事になったのではないかと疑うが、どうやらそうでもない。刑事チャンユーは、チェンシーが通っていた高校の理科の教師シエの殺人未遂事件の犯人を追っていた。チェンシーが事故で失ったのは過去の記憶だけではなかった。高校時代に信頼していた理科のシエ先生から性的暴行を受けたという忌まわしい記憶自体も封印していたことが次第に明らかにされていく。チェンシーは、信頼していたシエ先生から性的暴行を受けた時、ショックのあまりに抵抗できずに、なすがままにされていた。シエ先生の妻フイジェンは、夫が教え子のチェンシーに性的暴行を加えている現場を家の中で見ていながら、見て見ぬフリをしていた。ところが、後日夫の行動が問題にされると、チェンシーの方から夫シエを誘っていたと嘘をつく。シエ先生は、模範教師として皆から尊敬を集めており、校長が事件を隠蔽しようとしていたため、シエ先生を告発しても信じてもらえないと考えたチェンシーの父は、チェンシーの性的暴行はチェンシーの被害妄想だと片付けてしまう。チェンシーは自分が抵抗しなかったことや汚された体になってしまったことで深いトラウマを抱え、心理的な解離を起こしていた。実は、シエ先生から性的被害を受けていたのはチェンシーだけではなかった。チェンシーの先輩のシエン・ションホア(アリッサ・チア)も、同じように、シエ先生から、性的暴行の被害に遭い、チェンシーとシエンは、当時、泣き明かす日々を送っていた。それでも成績優秀なチェンシーは無事大学入試に合格し大学生となり、その後、ヘッドハンターとしてキャリアを積んでいた。その中で、シエ先生の殺人未遂事件の件でシエンが自首した。シエ先生を殺そうとしたのは自分だと言う。しかしチャンユーは、犯人はシエンでなく、シエンが自首してきたのは、性的被害者の過去が明るみに出るのを隠そうとしていると考えていた。シエの妻フイジェンは、チェンシーの弟が包丁を持ってシエ先生の家に隠れていたのを見つけると、返り討ちにして弟の腹部を刺した。そこに弟を探しにきたチェンシーが現れ、更にチェンシーを心配したチャンユーも現れ、フイジェンは夫の死後の名誉を守るためにその場にいる全員を殺そうとし、チャンユーは自分が犠牲になってチェンシー1人を逃がした。走って逃げる途中で雨に濡れながら、チェンシーは全てを思い出した。性的被害に遭ったことを誰にも言わないでと言って信頼していた親友に秘密を打ち明けたのに、親友がカウンセラーに話をしてしまったことで、チェンシーが周囲から誤解を受けるようになったこと、大学時代の恋人ユエンもチェンシーから離れてしまったこと、現在の職場でライバルのダニー・ジュンルーから、シエ先生にされたのと同じような性的暴行の被害を受けたのにいつの間にか自分がセクハラをしたなどと話があべこべにされていたこと、ダニーのセクハラから逃げ出したところで交通事故に遭ったことなど、全てを思い出し、全てがつながった。2日前の交通事故の件で、チェンシーは警察署で調べを受けていたが、混乱していたので、再度警察で調書を取り直していたが、その途中でチェンシーは記憶を取り戻した。警察署を出ると、ハオミンがチェンシーを迎えに来ていたので、チェンシーは弟がどうなったかハオミンに尋ねる(この辺りは再び刑事チャンユーとハオミンを取り違えて、弟がフイジェンに殺されかけた時の記憶とが混在してしまっていた)。チェンシーが警察から職場に戻ると、チェンシーがダニーにセクハラを仕掛けた加害者になっていて、会社からは対面を取り繕うためにチェンシーに退職を迫った。彼女を送ったハオミンにかつての恋人から電話が入る。彼女を守れるのはハオミンしかいないと。彼女の過去を何も知らないと彼女を守れないと言って、彼女の昔のブログを読んだ。彼女は性被害を受けた後、解離現象が起きていることを自覚していた。気が付いたら道路に立っていたり、バルコニーに立って飛び降りる寸前だったりしていた。チェンシーは解離が辛くて、大学時代の恋人ユエンに昔の性被害を打ち明け、彼は一緒に泣いてくれた。彼は過去は関係ないと言うが、チェンシーは壊れたままで変われなかった。いつしか彼もチェンシーに愛想を尽かし別れて行った。ブログを読んだハオミンは彼女を理解しようと努力するが、チェンシーはユエンと同じ苦しみを与えまいとして心を開くことはなかった。シエンはダニーと結婚していたが、ダニーはDV男だった。かつてチェンシーはシエンに、シエを一緒に訴えようと相談を持ち掛けた時にシエンは断った。チェンシーはダニーに襲われた現場を撮影した動画を手に入れてダニーを訴えたいのでシエンに協力を求めた。当初シエンは断ったが、ダニーの家庭内の態度が変わらないので、ここで自分が変わらなければ何も変わらないと覚悟を決め、チェンシーに協力することを決め、ダニーのカメラからデータを盗み出し、警察に証拠提出した。ダニーは警察に調べられることに。チェンシーは一人暮らしの母を久しぶりに訪ねた。父や弟が亡くなった時も家に帰らなかったチェンシーを母は一旦は責めたが、母はかつて娘を信用しなかったことを父と共に後悔していた。弟もチェンシーを守れなかったことを後悔していた。弟は事故で亡くなったことを母から聞いた。翌朝チェンシーは父と一緒に朝食を取ろうとしていた。父は信じてやれず済まないとチェンシーに泣いて謝った(チェンシーは夢を見ている?)。チェンシーは弟の部屋で弟と再会した。チェンシーは家族から愛されている実感を持ち、父や弟を恋しく思い涙を流し、翌日母と墓参りに出掛けた。ダニーと離婚を結婚したシエンがチェンシーにその報告に来た。チェンシーはセラピーを受けてトラウマと向き合うから、シエンもセラピーを受けてみてと勧めて抱きしめ合う。ハオミンはチェンシーと一緒にセラピーに通う。ハオミンは、逃げないからチャンスをくれとチェンシーに言う。指輪を贈られたチェンシーだが、まだ時間が必要、今は無理だという。ハオミンは、一人だと速く歩けるかもしれないけど、二人ならもっと遠くまで行ける。つまずいたら、手を差し伸べる。過去に陥り悲しくなってしまった時は、一緒に出口を探す。だからそばにいさせて、という。チェンシーはハオミンの肩を借りて涙を流す。チェンシーは高校時代の親友とも再び友情を取り戻し談笑する。チェンシーは自分宛に励ましの言葉をブログに綴る。