ビリギャル 2015年 監督:土井裕泰 原作:坪田信貴

主人公のさやかは、小学生の時、周囲になじめず友達がいなかった。可愛い制服が気に入った中学に通うと、今度は気の合った仲間と毎日遊び惚けてしまい、いつしか学年でビリとなった。それでも中高一貫校で大学にも進む予定だった。お母さんのあーちゃんは楽しければそれで十分と言ってくれていた。ところがある日、鞄にタバコが入っているのを学校の先生に見つかり、無期停学処分を受け、このままでは大学にも行けなくなってしまう。他にも吸っている友達の名前を言いなさいと先生から言われたが、さやかは口を割らなかった。お母さんのあーちゃんは塾通いを勧め、入塾テストで坪田先生と出会う。入学テストは0点だったが、高い目標を目指そうとの坪田先生の助言を聞いて無謀にも慶應大学を目指す。高2から初めて勉強を始めるが、東西南北や福沢諭吉も分からず、当初は小4の学力しかなかったが、さやかは遊ぶ時間を確保しながら勉強も両立させた。そのため徹夜を繰り返し学校では寝てばかり。それでもさやかの真剣な姿は親友達から慶応に合格するまで勉強に専念しなと言われるまでに。坪田先生は時間が無いので週3から週6のコースに変更するよう勧め、あーちゃんはそのために親戚に借金しパート時間を増やしてお金を工面し、そのお金の大事さをさやかは十分わかりながら一層勉強に打ち込んだ。偏差値30だったさやかの英語は60にまで急上昇する。それでも模試はいつもE判定でしんどくなって慶應を諦めると坪田先生に言い、あーちゃんもやめたければやめてもいいんだよと優しくいう。そんな時に慶應を実際に見に行ってみたらとの坪田先生の言葉を思い出し、あーちゃんと2人で上京し、キャンパスの慶応大生の自信に溢れた姿に接して再び夢を実現しようと頑張り出す。そして模試で慶應文学部で合格可能性50%のC判定に漕ぎ着けた。滑り止め大学にまずは合格し、続いて第一志望の慶應文学部の受験当日を迎えるがお腹を下して実力を発揮できずに終わってしまった。記念受験のつもりだった総合政策学部の入試は、苦手な小論文の配点比率が高かったが、坪田先生の教えや贈り物の辞書の揮毫「Where there’s a will, there’s a way.(意志あるところに道は開ける)」に自分を奮い立たせて運命の合格発表を迎えると、見事合格。あーちゃん、坪田先生に報告する。父は弟に自分の果たせなかったプロ野球選手にさせようとして弟にしか関心を示さなかったが、いつしか弟は能力の限界を感じ野球をやめてしまい父とギクシャクし出したが、さやかの頑張り続ける姿を見て、弟や父も態度を改め、父に見送られながら、慶応大生さやかの新しい人生のページが始まった。