2018-01-01から1年間の記事一覧
1水が売られる(水道民営化) 2土が売られる(汚染土再利用) 3タネが売られる(種子法廃止) 4ミツバチの命が売られる(農薬規制緩和) 5食の選択肢が売られる(遺伝子組み換え食品表示消滅) 6牛乳が売られる(生乳流通自由化) 7農地が売られる(…
この中の「教育と直観」は俊逸です。裁判官であった著者の父が語った言葉は深い。 「なにもおれはそれほどむずかしい理屈をいったのではない。知識の極致に達すると直観と理論とがおのずから一致する、そのことをただおれの体験から感じていっただけのことだ…
人口構成は日本と中国が似ていて、アメリカは異なっている。それを根拠に2040年も世界の中心は米国。インドがそれに続くかもという分析だ。アメリカの多様性が人口構成にも有意になっている。やはりイノベーションといい、「多様性」がこれからの時代を見る…
筆者は、日本政府は、原爆被爆者やシベリア抑留被害者が日本国に提訴した裁判の中で、個人請求権は消滅していない、と従来主張しているのだから、韓国最高裁の判決は当然である、という趣旨の論陣を張っている。 他方で、ネットで確認すると、韓国外務省は、…
『ヴェニスの証人』は、中世のヨーロッパ人キリスト教徒のユダヤ人に対する偏見をじつに如実に表している作品であるといえます(65p)。 そういう見方も出来るんだなという、新たな視点を持つことができました。 ユダヤ教のラビ(教師)マーヴィン・トケ…
第1条 無政府主義、共産主義其ノ他ニ関シ朝憲ヲ紊乱スル事項ヲ宣伝シ又ハ宣伝セシムトシタル者ハ七年以下ノ懲役又ハ禁固ニ処ス ・・ 大正11年2月、政府は突然、同法案を議会に提出した。悪法成立を阻止せんがために反対運動を試みた著者の東京日日新聞に…
2018年9月1日発行。「訳者あとがき」にもありましたが、「教会法の適当な教科書、参考書と呼べるものが、今まで存在しなかった」とのことですので、そのため、色々な書店を巡っていても、なかなかお目に書かれなかったということが合点がいきました。 目次は…
企業再編と集団的労使関係を含め、入門書でありながら、幅広く労組法の論点を取り上げ、かつ分かりやすく解説してくれていました。
1555年のアウグスブルグ宗教平和において、神聖ローマ帝国内各領邦の宗教は宗派ごとにブロック化し、領主が「皇帝の古い宗教」(=カトリック)の場合にはカトリックに、「アウグスブルグ信仰告白派」(=プロテスタント)の場合にはプロテスタントとなっ…
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 蝉丸 めぐり遭ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな 紫式部 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 遭ふこともがな 和泉式部 天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ をと…
「主人公」は誰か もっとも大きな変化を経験したのはメロスではなく、「王」ではないでしょうか。 信じるちからがあればどこまでも歩き通せると思っていたメロスが、挫折のなかで発見したのは、「信頼されている」者の強さでした。 不可視な人生の同伴者の存…
「科学の本は面白い!」 この本は、好きな動物のことばがわかり、動物と話ができる人が書いた本なのです。 自分の体とは無関係に発達した武器をもつ動物が、たった一ついる。したがってこの動物が生まれつきもっている種特有の行動様式はこの武器の使いかた…
「消費者物価指数」をわざわざホームページで見たことはなかったけれど、まるっきりインフレとデフレを公表されている客観的数値で分析できるという基本すら理解できていなかったということを痛感。大学で経済原論を勉強したきり経済の勉強はあまりやってな…
労働協約の効力などを含めて労組法の骨格・基本的事項を分かりやすく簡潔にまとめてくれている良書の一冊だと思います。
法の目標は平和であり、それに達する手段は闘争である。 法はたんなる思想ではなくて、生きた力である。だから、正義の女神は、一方の手には権利をはかるはかりをもち、他方の手には権利を主張するための剣を握っているのである。はかりのない剣は裸の暴力で…
論者は、急遽西洋文明の足跡を追随した明治時代は功利主義的であり、「小知恵専制」の時代であったとする。 その上で、「しかし、たえず最大の努力をもって突き進みつつ、しかもその理解しえざるもの説明しえざるもののすべてを否定し去る権利が、どうして我…
学者はわずかな小知恵をもとにしてひたすら異説をたてることのみを志し、これで結構オリジナリティーを出したような顔をしている。しかしいったい学者の本分ははたしてそんなものでしょうか。否、私はそうは思わない。学者の役目は、裁判所や立法府と協力し…
是枝 ただ時勢が悪いのだ。実際時勢がよくないのだ。・・そりゃ貴殿達(磋磨介・河内介)はもっと切ないには相違ない。それは重々分かっている。けれども、みんな辛いのだ。己もこのことではどんなに苦しんだかもしれない。どんなに争ったかしれない。併しど…
今年三月、伊勢神宮から靖国のトップに就任した小堀氏は、内情を知って愕然とする。神社内部の研究会で職員を叱責する音声がなぜメディアに流出したかー (印象的な記載は次のような箇所だった) (昭和50年?)内閣法制局長官の見解は、ご親拝は「私人とし…
2014年2月28日第1刷発行 序文 前置き 現代世界における人間の状況 第1部 教会と人間の召命 第1章 人格の尊厳 第2章 人間共同体 第3章 世界における人間活動 第4章 現代世界における教会の任務 第2部 若干の緊急課題 第1章 結婚と家庭の尊厳の促進 第2章 文化…
単純なプラス思考が、どれほど精神をむしばむかは、ここ数年、各種の「自己啓発セミナー」が心に与える悪影響についての研究や調査が発表されてきた(略)単純な「プラス思考」「前向き」ーこれらは、人の心を「多幸(euphoria)」状態に落とし込みます。「…
「絶対に正しい」ことは、人間の側から見る限り、複数存在する。 「絶対に正しい」ことが複数あるということに耐えていく力が求められる。人間には、絶対に「正しい」ことは一つであると信じたい傾向があるからである。しかし、その限界を克服しなくてはなら…
マクロン大統領は、1日3時間の睡眠しかとらずに走り続けているという。(略)必死になって国民のために奔走するその姿が国民に届かぬはずがない。 第2次安部内閣発足後5年半で訪問した国・地域はのべ144。民主党政権時代は3年間で35で、これは特に少ない…
洗建(1935年生) 文化庁宗務課専門職員。駒澤大学名誉教授。 田中滋(1951年生)龍谷大学社会学部教授。 田中治(1952年生)同志社大学法学部教授。 佐藤優(1960年生)外務省に入省後、文筆家。 専門家による本書は、読み応え十分だ。 巻頭によせて 臨済宗…
法律と道徳の関係について著者が考えている内容を対話形式で紹介しているもの。国家万能主義に対して警戒するとともに、心を作りうるものは一人道徳であり宗教であって、国家の法律ではいかんともしがたい、との指摘はその通りと頷ける。
役人が決まりを守って仕事をするのは当然だが、決まりを守ってさえいれば良しとすると、悪しき官僚主義となり、本来の役人の仕事が果たせなくなる、という指摘は、おそらく役人だけに当てはまるものではなく、汎用性のある一種の法則のようなものだと思う。
われわれの結局進むべき路は「公平」を要求しつつ、しかも「杓子定規」をきらう人間をして真に満足せしめるに足るべき「法」を創造することでなければなりません。 近世ヨーロッパにおいて、この路を採るべきことを初めて提唱したものは、フランスのGényでし…
東京入国管理局長などを歴任(2005年3月退職)。外国人政策研究所(現在の移民政策研究所)を設立。 親の多くが、子どもが入管に出頭しなければならない前日に切羽詰まってやっと「おまえは、”日本人”ではない」と打ち明けている当時の現状(1971年)の…
「オリンピック開催にふさわしい都市」のための東京都の人権尊重条例。歓迎すべきか、あるいは表現の自由を侵す危険があるのか?しかその前に、唐突な条例化への「違和感」の理由を考えたい。 会社前でのビラ配付などに萎縮的効果を生じさせるものとして強い…
「聖ペトロ使徒座への献金」と呼ばれるバチカンの基金がある。フランシスコが新法王に就任してわずか3ヶ月後の2013年6月には、献金総額が8000万ドルを超えたという(65p)。 バチカン内部では改革努力を粘り強く続行し、外部に対しては宗教対話の促進を通じ…