「絶対に正しい」ことは、人間の側から見る限り、複数存在する。
「絶対に正しい」ことが複数あるということに耐えていく力が求められる。人間には、絶対に「正しい」ことは一つであると信じたい傾向があるからである。しかし、その限界を克服しなくてはならない。そうしないと平和な形で人間が共存し、生き残っていくことができなくなるからだ。その点を乗り越えていかなければならないのが信仰だと思う(138p)。
あとがきに、「神学部についても、キリスト教神学についても、『思ったよりも面白そうじゃないか』という感想をもっていただけたならば、私としては何よりもうれしい」とあるが、私も「面白い」と思った一人です。入門書なんでしょうが、基本的なことを部外者からでもわかりやすく説明してくれているので、引っかかるところも特になく読み終えることができました。
今から10年近くも前にこんな本を出していたんですね。。