調査官ク・ギョンイ 2021年(全12話)その1 演出イ・ジョンフム 脚本ソン・チョイ

元凶悪犯罪捜査課の刑事で、現在はNT生命調査Bチームのチーム長を務めるナ・ジェヒは12億ウォンの死亡保険金事件を担当するが、チームの存亡が懸かっていたので、チーム員のオ・ギョンスを連れてかつての先輩ク・ギョンイ(イ・ヨンエ)にこの事件の協力を頼む。当初は興味を示さなかったギョンイだったが、ジェヒから最新のコンピュータをチラつかされて協力することに。ギョンイはかつては優秀な刑事だったが、夫の死後、アパートに引き籠り頭をボサボサにしながらゲームに明け暮れる生活を送っていた。事件はオシドリ夫婦の夫キム・ミンギュが突然姿を消し、崖の上から彼の靴が見つかるも、遺体が発見されない為に調査された。ギョンイはゲーム仲間のサンタを仲間に引き入れた。調査してみると、夫ミンギュの勤務先工場の関係者が数カ月で次々と不審な死を遂げていた。失踪3か月後、一度ミンギュの携帯に電源が入るが、その日に仮面を被った怪しい客が薬を買い求めていたことをギョンイは突き止め、キムはまだ生きているのではないかと疑いを持った。更にジェヨンの買い物袋の中には甘いお菓子が大量に入っていたのを見て、益々キムはジェヨンに匿まわれているのではないかと不審に思う。ギョンイはキムの自宅でキム本人を見つけるが、キムはギョンイに襲い掛かり逃げ出した。小屋の中に駆け込んだキムはギョンイが駆け付けた時には、若い女の足元で座り込んでいた。(場面が変わる)女子高生のソン・イギョン(キム・ヘジュン)とヨンジュは、2人が所属する演劇部で子猫を飼うことにしたが、何者かに子猫が殺された。ヨンジュは犯人を殺すと言ったのを聞き、イギョンは警備員室に忍び込み冷蔵庫の中のお酒に毒物を混入した。警備員のことで演劇部の顧問のチャン・ソンウとその妻で若かりし頃のギョンイが訪ねてきたのがイギョンとの最初の接点だった。(再び場面が戻る)イギョンはミンギュの殺害現場から逃走しガス漏れ爆破で証拠を消した。イギョンは翌朝マンションに戻り叔母ジョンヨンと普通に過ごす。イギョンは現場にいた人物が以前高校で会った警官の妻だと気づき、ヨンジュからソンウが自殺したことを聞いた。ミンギュの死で保険金は減額されたが、結局6億ウォン支払われた。ギョンイは船上パーティーで青年イ・ジュニョンが死亡したことを知り、彼を見殺しにした人達の中にミンギュもおりそれ以外の殺された人々も皆船上パーティーの関係者ではないかと推測した。ギョンイはジェヨンを問い詰めて、ミンギュの計画やミンギュが見つかった場合に備えて謎の人物が逃走経路を準備していたのを知る。ギョンイは、犯人が、ミンギュの殺害現場に目撃者が現れるのを待ってミンギュを殺害したと推理する。ギョンイは過去の殺人事件で夫を疑って自殺に追い込んでしまった過去をある男性の前で話しをするが、その際、2階からバランスを崩してゴミ収集車のごみの中に転落した。その後、ギョンイは、青い子供財団の理事長のヨン局長に会い、ヨン局長からミンギュの事件を解決してほしいと依頼される。ギョンイは減額したものの保険金を払ったことで解散間際にあった調査Bチームに合流して早速、未解決事件を直ちにいくつか解決する。ギョンイはジョンヨンの姪イギョンと再会するが、イギョンが初対面のフリをしたことに軽く言葉を発した。するとイギョンはギョンイに“ソンウ先生は残念でした”と言って微笑み、ギョンイはパニックになりしゃがみ込んだ。Bチームは地下倉庫に移動となり、謎の人物を追い始めた。ギョンイは、リベンジポルノの加害者パクが軽い罰で済んだニュースを見て、次に狙われるのは彼ではないかとの見立てを立てた。イギョンは共犯者ゴヌクや黒い悪魔の人形を持つ仲間達にSNSで指令を出し、大学の学園祭で巧妙にパクを殺害し、そこに彼の元恋人ユン・ミエがナイフで何度も刺す事件が起きた。元恋人が逮捕されたため、イギョンは匿名で犯人は別にいるという動画を流す。ギョンイはパク事件も、殺人と分からないように人を殺し、しかもその人物の死を望む者を容疑者にしないという手口の犯行から、謎の人物による事件だと気付く。パクは、ネルニゾール入りのポテト、イルフリゾム入りのシャボン玉、スピブロン入りの水風船などが混ざって化学反応が起きて殺されたことを突き止め、水風船を頼りに犯人を追い掛けるが、黒い悪魔の人形を持つ人物が関与しているのを突き止めるだけだった。ギョンイが犯人を追い掛ける姿が撮影され、複数の人を経由してイギョンに渡る。ギョンイは拘留されていたパクの元恋人に会い、パクは既に死んでいたこと、きっと元恋人ユン・ミエに謎の人物が接触してくることを告げた。その頃、ギョンイはBチームの事務所に侵入し盗聴器を仕掛ける。事務所に戻ったサンタはマスクをした人物の後を追いかけるが、逃げられる。ギョンイは盗聴器に気づき、すぐに破壊し、ミンギュの妻ジェヨンから連絡を貰う。やはり謎の人物から接触があった。しかしこれはイギョンがギョンイ達を翻弄するただのお遊びだった。イギョンはその様子を望遠鏡で眺めていたが、彼女の勝手な行動に共犯者ゴヌクが不安になり、イギョンを麻薬所持の疑いで逮捕させた。釈放されると、イギョンはチーム長とギョンスを拘束し、コンテナで溺死寸前に追い詰めた。この一件でイギョンの姿を目撃した老人から話を聞いたギョンイは、イギョンが謎の人物だと確信する。叔母のジョンヨンはイギョンが幼い頃に父親が母親を撃って自殺する事件の時、1週間行方不明だったが、後に無傷で発見されたことを思い出していた。ゴヌクがイギョンに協力するようになったのは、猫を殺害した高校の用務員で彼の父を殺してくれたからだった。ギョンイとサンタはイギョンのマンションに忍び込み、部屋の中で黒い悪魔の人形を発見する。その時、叔母ジョンヨンが部屋に入ってきたが、サンタがイギョンの彼氏だと嘘の説明をすると、ちょうどその時、国外にいるジョンヨンの母が病気だという電話が入り、国外に出発することになる。ジョンヨンと国外に脱出すると思われたイギョンを空港で捕まえるために大勢の警備員を配置したが、イギョンはサーフィン場のコンテナで寛ぐ。イギョン名義のコンテナの存在を押さえたギョンイは彼女がそこにいるかもしれないと思い訪ねると、案の定、イギョンがいた。が後一歩のところでイギョンを取り逃がす。ギョンイがコンテナにいると、製本された「ジャンヌ・ダルク」の台本が送られてくる。そこに警察が現れ、ギョンイの筆跡を確かめに来た。新聞社に“数年前のチャン・ソンウの自殺は本当は殺されたもので、犯人は妻の私です”という告白文が投げ込まれ、それを警察が押収してギョンイに確認に来た。ギョンイは筆跡が違うと伝えると、警察から、ソンウが当時何を語ったのかを教えて貰いたいと言われる。ギョンイは当時ソンウの悪人の証拠を探していたが見つからなかった。その後ソンウが首つり自殺したので、愛する妻から疑われて自殺したと考えていた。思い出したくない過去を思い出したギョンイは警察の前で倒れてしまう。再びコンテナに戻り、ギョンイはハムレットヘンゼルとグレーテル、メドゥーサの頭の台本からイギョンは1冊につき1つの犯行を思いついたことを見抜いた。Bチームは、ピースラボというIT会社に勤めていた男性キム・スヨンが社長のコ・ダムや社員から酷いいじめを受けて恨みを抱いていたこと、その相手がコ・ダムであることを知り、更にスヨンが会社に残したUSBには、弁護士のコ・ダムが違法な犯罪行為に手を染めていた事実が残されていた。元恋人ユン・ミエの弁護人がコ・ダムであったため、ギョンイはユン・ミエに弁護士を変えろと忠告する。ゴヌクはイ・デホから一緒に住もうと誘われる。ゴヌクはイギョンからコ・ダムの殺人計画を聞く。