海賊とよばれた男(下)百田尚樹

上巻の冒頭。
敗戦直後の日本。全員が途方に暮れ、失意の中にあるとき、毅然と店員を集め話す男がいた。「愚痴をやめよ、愚痴は泣きごとである。亡国の声である」「日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからと言って、大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも、日本人がいるかぎり、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る」国岡商会の国岡鐡造店主は、僅かに残った店員を前に、そう訓示を述べた。失望から立ち直り武者震いする店員たち。というところから始まる。見事な?みっぷりである。