100分de名著 星の王子さま サン=テグジュペリ ヤマザキマリ

ウワバミと箱ー大人には分かってもらえない絵

成長するにつれ、しがらみや世間体に合わせて、必然的にレイヤーを重ね、身を守る鎧を身に着け、どんどん「最初の自分」が見えなくなっていきます。・・王子さまは、レイヤーを重ねる前の「最初の自分」の象徴です。

「かんじんなことは、目には見えない」と、王子さまは、忘れないようにくりかえしました。

疑うことは想像力そのもの
 分からないことやあいまいなこと、何科に対する疑いを抱えたままでいるのは、エネルギーのいることです。でも、漠然としたことを抱えている、というのは、自分を守ることでもあります。疑いや漠然としたことは、あなたに考えるための気持ちのゆとりを与えてくれる、人間として必要不可欠な感覚だと思います。
 信じたり、楽観したりすることは、とても楽なことなのです。信じることは良いことだ、と思っているかもしれませんが、それははっきり言って手抜きなんですよ。もし信じた相手に裏切られても、相手のせいにすればいいのですから。