2023-09-06から1日間の記事一覧

序の舞《四》 宮尾登美子

1987年4月10日 桂三から連絡が途絶えて不安になった津也は桂三を訪ねた。留守だったが部屋に上がると父親からの手紙が目に入った。そこには事実と異なる津也の奔放極まる風聞が書き連ねてあり結婚を許さないとの結論が書かれてあった。桂三が帰ると、桂三も…

序の舞《三》 宮尾登美子

1987年4月10日 津也が再び身籠った。松渓に告げると、誰の子やと冷たくあしらわれる。太鳳と関係あることを察知していた男の卑怯な逃げ口上だった。津也は降し薬を手に入れるために絵を売ろうと山勘を訪ねるが、体とセットでならという話をされて愕然とする…