和解 志賀直哉

私小説と思われる。安岡正太郎の解説では「実人生の経験をアリノママにたどったというような簡単なものでは有り得ない」とあった。読み終わった後に、東京大学文学部研究会公式ブログに「志賀直哉『和解』読書会が掲載されており、そもそも不和の原因が書いていないから、和解の理由も読者は突き止めることができないという趣旨のことが書いてあり、親子の対立関係の解消が出来てホッとしたというだけのことではない、何かが書かれているのだということを再認識した。小説を題材に読書会を持つというのはきっと面白い経験になるとも思った。ところで私小説だとして、このような小説を父が読んだらどういう印象を持ち、親子関係はどのように展開していくのだろうか?