なぎさだより《逗子・葉山・鎌倉》暮らし歳時記 橋出たより

2023年2月27日初版第1刷発行

 

帯封「鎌倉出身、逗子在住の著者が紡ぐ、クスッと笑える日常エッセー。リズム感溢れるタッチで、四季の魅力と娘の成長を綴る。」「やたらと『勝ち組』『負け組』に分類したがる人たちがいる。そんな人たちに、もう一つあるよ、と教えてあげたい。それは、『負けじ組』で、アタシも組員の一人なのよん、って。最近、カミツレ花言葉が『逆境に負けない強さ』だと知り、驚いた。(『カミツレ』より)」

 

プロローグ

波音

 ヨモギ タンポポ 母の日 カミツレ ホタル 紅ショウガ天 スイカ 桃 ヒグラシ

潮風

 中秋の名月 ギンナン 草もみじ 干し柿 冬リンゴ カルタ アンコウ鍋 雪割草

ビーチグラス

 桜貝 京番茶 蝶 バラ ドクダミ 青梅 タマネギ 入道雲 アイスクリーム ひまわりの種

水平線

 栗 秋日和 新そば 落ち葉 玄冬 サンタクロース 寅さん 湯気立て モミザ イチゴ

夕焼け

 海藻 カッパ 逗子海岸 夜の七時。鎌倉 なぎさホテル 喝采

エピローグにかえて

 

肩の力を抜いて読めるのが有難い。今日みたいにうだるような暑さの中で読書するのには丁度良い。クスっと笑える時、ちょっとした豆知識みたいなものが混ざる時、あ。これ知っている、と思わず声に出したくなる時などがある。

 

ヨモギを指で触った子どもたちが、「春の匂い」と答える。花言葉は「幸福、平和」。

ダンデライオンタンポポの英語名。ちょっとやそっとでは掘り切れないタンポポの根。

「夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし」『枕草子

織田作之助夫婦善哉』の「紅天」

「ウォーターメロン・マン」(ハービー・ハンコック)とスイカ

桃は皮つきのまま水で洗って食べるのが一番おいしい。

満月は半月の2倍でなく10倍明るい。

袋を掛けて育てると「ふじ」で、掛けないで育てたのが「サンふじ」

一茶の俳句カルタ、絵のない百人一首を正月の行事にしていた。

自らを信じると書いて、自信。雪割草の花言葉。新潟の県の草花。

淡路島産のターザンという品種のタマネギはスライスしたら水にさらさず空気にさらす。

老子によると、真の黒に至る一歩手前でとどめる色が「玄」(墨の芸術家・篠田桃紅)

海に匂いはない。磯の香は、海藻やプランクトン、バクテリアなどから発する匂いのほか、海藻の出す性フェロモンの匂い。