2023-11-01から1日間の記事一覧

酔って候《下》 司馬遼太郎

1998年9月10日発行 伊達の黒船 宇和島藩に嘉蔵という手先の器用な職人がいた。提灯のほかに、かんざし細工、うるし細工、彫刻ものいっさい、雛御殿の製作、雛人形の修理、五月幟の仕立て、鎧カブトのつくろいから仏像の製作まで引き受けた。ある日、嘉蔵は、…

酔って候《上》 司馬遼太郎

1998年9月10日発行 酔って候 藩主の山内豊惇(とよあつ)が急死し、容堂が土佐24万石の太守になる。酒好きの山内容堂は漢詩にも才能があった。藩主となった後、将軍継嗣問題が起こり、紀伊の徳川慶福を推す井伊直弼と、一橋慶喜を次期将軍に推す容堂、島津斉…