佐藤優の沖縄評論 佐藤優

差別が構造化している場合、差別をする側にいる人々は、自らが差別者であることを自覚しないのが常態だ。それだから、差別される側は、常に異議申し立てをする。しかし、差別する側は、それを被差別者による異議申し立てとは受け止めず、地域的、グループ的利害に基づいた「わがまま」と捉える(4頁)。
 
「正義闘争と政治闘争を分ける必要がある」(30頁)というのも、もっともだと思う。
 
この沖縄評論を読んで「テンペスト」(池上永一)を読んだわけだが、同様に、大城立裕「カクテル・パーティー」(67年芥川受賞)も読みたくなったのを思い出し、アマゾンで先ほど購入した。古い本ではあるが、読まれた方の読後感を知り合いと思う。