グローバル・ジャーナリズム ー国際スクープの舞台裏 澤康臣

パナマ文書」報道
世界の100を超える報道機関が、一斉に報道を開始するICIJの計画は当たった。この一斉報道まで、情報は全く漏れなかった(36,37p)。

「イタリア・アフリカ各国記者連合」
イタリアでは警察とジャーナリストは協力することができる(93p)。

新聞博物館「ニュージアム」に後藤健二のパネルが掲げられた(116,117p)。

国連総会は毎年11月2日を「ジャーナリストへの犯罪の不処罰をなくす国際デー」に制定した(121p)。

ブルッキングス研究所」の報告書によると、アメリカでは1945年から2014年の間に、1749あった日刊紙が1331に減った。広告収入の落ち込みもひどく、新聞社全体で5兆円近くあったものが、2014年には2兆円程度である(139p)。

アメリカでは連邦と各州のそれぞれに裁判システムがあり、連邦の裁判記録は訴状、証拠文書から証人尋問の速記録も全てインターネットの専用データベースで原則完全公開され、自分の身元とクレジットカードを登録すれば1頁10セントでダウンロードできる。

情報を見つけるのは情報源を作ること。それには、可能な限りランチをするんだ(ケンタッキー調査報道センターの記者R・G・ダンロップ)(186p)。

初のアジア調査報道大会が2014年にフィリピンの首都マニラで、2016年には第2回大会がネパールの首都カトマンズで開かれた(192p)。

今後の大切な課題になりそうなのが、ジャーナリズムの賞だ(240p)。

 断片的な記述しか書き入れてませんが、ここに掲載していないものも含めて、大変示唆に富む本でした。