はじめに 哲学の歴史を書き換えた一冊
第1回 近代哲学の二大難問
人間の自由や道徳の根拠に関わる問題(物心問題)
認識の客観性をめぐる難問(主客一致の問題)
第2回 科学の知は、なぜ共有できるのか
「空間」や「時間」という感性の枠組みと、悟性が備える四種十二個のカテゴリーを示し、さらに、感性と悟性が結びつく(空間・時間とカテゴリーが結びつく)ことによって「ア・プリオリな総合判断」である四種八個の原則が成り立つことを示した。
第3回 宇宙は無限か、有限か
答えの出ないアンチノミー
第4回 自由と道徳を基礎づける
他人の意見に無批判に従うことを「他律」(ヘテロノミー)、
自分自身の主体的で理性的な判断に従うことを「自律」(オートノミー)
認識における理性と実践における理性とでは、意味合いがかなり異なりますので、カントは、前者を「理論理性」、後者を「実践理性」と呼んで区別しています。どちらの理性も、それぞれ「理念」を描くという点では同じです。しかし、理論理性が「完全なる世界」を理念として思い描き、辿り着けなくてもそれを目指して探求するのに対し、実践理性は「完全なる道徳的世界とそこでの生き方」を理念として思い描き、それをそのまま実践するように命じるという差異があります。そしてカントは、道徳的行動を命じる実践理性をもっているところにこそ、人間の尊厳があるといいます。
意識されたこと(体験されたこと)を省みて、その内実をあらためて深く考えたり、体験がどのようにして成り立っているか(成立条件)を言葉にしたりしてみる。その言葉を受け取った人も、自分の意識・体験に照らし、相通ずるものがあるかどうか考えてみる。そうやって言葉にされた体験を交換しながら検討し、みんなに共通するものがあれば、それを客観性のある構造として取り出すことができるーフッサールはそう考えました。
難解である。気になったところを取りとめもなく書き写しただけになってしまった。
ただカント哲学がおぼろげながら感じ取れたというか少しだけつかみかけたという感じがする。