はじめに
第1講 哲学って何?
第2講 哲学の出発点
「不知の自覚」こそ知恵である
「不知」は価値あることを知らないという事実を表すニュートラルな意味をもつのに対し、「無知」のほうは、本当は知らないのに知っていると思い込んでいる、恥ずべき状態のことを指しています。ソクラテスは無知ではなく、不知であって、そのことを自覚している。だから「不知の自覚」と言うべきだということになります。
第3講 哲学の目的
ソクラテスとプラトンが、魂のアレテー(美徳)として考えていたものは、具体的には何だったのか。ソクラテスが対話の中で取り上げているのは「正義・勇気・知恵・節度」です。
私は、「哲学とは、何がよいのか・なぜよいのかを問うことによって、憧れる力を呼び覚ますもの」だと考えています。
勇気とは・・・1 実現したい「大切なこと」がある。
2 しかし「大きな困難」がある。
3 しかしその困難を乗り越えて「実行する」ことである。
第4講 対話することの意義
書物の中でどこを切り取ってどういう読後感を持つか。時間が経っても血肉になる読書の仕方とは何か。この手の、わかりやすくても、しかしまとめずらい書物は、知識として整理することはできても、その中にある大事なものを言葉にするというのは本当に難しいということを改めて感じ(反省)させてくれました。