2022年11月20日第1刷発行
帯封「『万物の終焉』はあまりに“衝撃的”でダイナミック!」「5つのシナリオは、それぞれまったく異なるかたちの終末を見せる。(略)だが、どれもある一つの点では一致している。-『終末は必ずくる』という点だ。(本文より)」
裏表紙「この宇宙は必ず終わるーいつ、どのように? 最新の物理学は『宇宙の最後』をどう考えているのか。宇宙全体が膨張し、つぶれて終わるビックランチか。あるいは、膨張の末、活動を停止する熱的死か。突然膨張してズタズタに引き裂かれるビッグリップや、真空崩壊で完全消滅する未来もあるかもしれない。それとも…? 気鋭の研究者が5つのシナリオを徹底解説!」
終末シナリオ1 ビックランチ(収縮してつぶれる)
終末シナリオ2 熱的死(膨張してすべての活動の停止にいたる)
終末シナリオ3 ビッグリップ(急激に膨張してズタズタになる)
終末シナリオ4 真空崩壊(真の真空の泡に突然包まれて完全消滅する)
終末シナリオ5 ビッグバウンズ(収縮と膨張を周期的に繰り返す)
1から3はダークエネルギーの違いに対応する。ダークエネルギーの圧力をエネルギー密度で割った値をwとして、-より大きい場合、膨張のペースは減速し、シナリオ1になる。
-1と-の間なら、ゆるやかな加速膨張が続き、シナリオ2になる(現在の観測データからは2が有力視されている)。-1よりも小さい場合はシナリオ3になる。
シナリオ4はヒッグス粒子の発見で現在の真空が不安定な偽の真空でしかない可能性が高まり、真の真空への移行が突然起こり物理法則が急変し今存在しているものはすべて崩壊するかもしれないという。
シナリオ5はサイクリック宇宙論と呼ばれるものの1つ。