逃げられない世代 日本型「先送り」システムの限界 宇佐美典也

「2036年、年金、保険、財政赤字から安全保障まで 完全崩壊。」との帯封が衝撃的だった。経産省に入省し7年後に退職して著述活動にいそしむ著者だからこそ、説得的な論拠が随所に紹介されていると思いきや、年金積立金と株価の関係、アメリカに依存している現在の安全保障のあり方と原発及び憲法論議とを結び付けている箇所はそれなりの論証となっているが、それ以外はさほどではないのではないだろうか?