ホジュン~宮廷医官への道~ 2000年(全46話)その1 監督イ・ビョンフン

ならず者のホ・ジュンは、酒と女遊び、賭博場にいり浸りの生活を送る。母は郡守の父のためにまともに生きるよう言うが、父から子としての扱いを受けられないことを怨み、いつも投げやりな態度だった。ある日、両班の美しい娘と出会い、父のために男装して危険な取引をする彼女が気になり出した。彼女は役所が捜索していた反逆者とされた男の娘だった。ホ・ジュンは彼女のために行動するが捕まってしまう。拷問を受けてもシラを切るホ・ジュンだったが、彼の父ホ・リュン郡守を尊敬する義州の兵馬都尉ペ・チョンスは父に彼の処遇を任せた。息子の姿に大きく失望した父は、彼の代わりに殺してくれと嘆願する母や哀れな彼に最後のチャンスを与えた。ホ・ジュンは別に真の反逆者がいて、濡れ衣を着せられた男の娘ダヒが反逆者に捕まっていると告発し、ダヒは汚名を返上することが出来た。ホ・ジュンは雲の上のダヒを木陰から見送った。ホ・ジュンは母と一緒に父の紹介状を持って山陰の県監を訪ねるが、既に辞職して途方に暮れた。そんな2人に目をつけ声をかけてきた男の元に2人は身を寄せた。ホ・ジュンユ医院の門下に入るが、下働きの古株の嫌がらを受ける。水汲みを命じられたホ・ジュンの汲んだ水を飲んだユ・ウィテはホ・ジュンを叱咤する。女医のイェジンからホ・ジュンは自分を過ちを教えて貰い、水汲みのやり方を改める。ユ・ウィテが再びホ・ジュンの汲んだ水を飲むと今度は褒められた。ホ・ジュンの母はイルソの妻ハマンに仕事の斡旋を頼み、ユ医院の妻から仕事を貰うようになる。が妻は俗物で高価な物に目がなく息子ドジを内医院に入れるため特別扱いし、貧しい患者に目もくれない。重症の子供が追い返えされるところにユ・ウィテが帰宅し皆を叱る。ドジが科挙を受験するのもまだ未熟だからと反対する。ドジはイェジンと結婚したいとの願望があった。科挙の試験を受けるために旅立つドジの供にホ・ジュンが指名された。ホ・ジュンは旅に必要な号牌がないまま旅立った。ドジは答案を褒められるが、不合格だった。内医院のキム・ウンタクから不合格の理由を聞いたドジは、父が御医に屈辱を与えたからだということを知った。この頃、ホ・ジュンの子分だったヤンテがホ・ジュンを訪ねてきた。役人と勘違いしたイルソは嘘をついてホ・ジュンはいないと言って追い払うが、ダヒはこれを聞いてショックと長旅の疲れで倒れてしまいユ医院に担ぎ込まれる。ダヒはイェジンのお陰で少しずつ気力と体力を取り戻す。がホ・ジュンの母はダヒにホ・ジュンを諦めるよう説得する。ホ・ジュンに会うことなく去ろうとしたダヒだったが、寸前のところでホ・ジュンは再会を果たす。が母は2人に待ち受けている将来のことを考えて決して許さない。しかし最後はダヒを迎え入れる覚悟を決めた。ホ・ジュンは医院の仕事に励むが、患者から金をせびっているとのあらぬ誤解を受け、またもや水汲みの仕事に戻される。ホ・ジュンはダヒのために名医になると誓うが、誤解を受けて病舎の出入りを禁じられてしまう。ホ・ジュンは医術を学ぶため老師に執拗に弟子にして貰いたいと頼み続け、医院の仕事を終えると老師の下で学び明け方に帰る生活を続けた。ドジの母はドジとイェジンの仲を裂こうとして画策し続けた。ある時ホ・ジュンの家に自殺未遂をして意識を失った娘を救ってほしいと親が訪ね、已む無くホ・ジュンが処置して娘を生き返らせると、その家族が言いふらしたために大勢がホ・ジュンを訪ねるようになる。この噂はユ医院も届き、仲間に痛めつけられるが、ユ・ウィテはホ・ジュンを認めて倉庫係に指名した。ユ・ウィテから認められたホ・ジュンだが、それを許せない仲間たちはホ・ジュンを一層貶めようとした。ホ・ジュンは自分が医員を目指せば家族を犠牲すると思い詰め、医員の道を断念した。医院ではサムジョク大師がハンセン病患者を連れてきた。同時に昌寧の右相様の長男がユ・ウィテを訪ね、中風で倒れた母を診てほしいと言う。が既に患者を診ている最中のユ・ウィテは自分は行けないからホ・ジュンをイェジンと共に右相の妻の元に遣わした。ユ・ウィテ以外必要ないから帰れという右相に対し、ホ・ジュンは帰れと言われれば帰るが、自分も医員だと言い返すと、右相は患者の部屋にホ・ジュンを案内させる。水汲みをホ・ジュンが自らする姿を咎められれば自ら水汲みする理由を説明し、薬を煎じて飲ませるのも針を打つのも悉く反対されるが、ホ・ジュンは命がけで胸や陰部にまで針を打たねば患者が死ぬと説明した上で師の教えを思い出し全身汗まみれになって必死の治療を続ける。患者の気が落ち苦しんでひきつけを起こした姿を見て動揺した右相はホ・ジュンの治療を信じられず、煎じた薬を飲ませなければ死んでしまうと言われても聞く耳を持たず、ホ・ジュンを倉庫に閉じ込める。代わりの医員から望みはないと言われ、ホ・ジュンを罰しようとするが、倉庫は空っぽ。探すも見つからず怒り狂った右相の前に水桶を持ったホ・ジュンが現れ再度薬を飲ませたいと決死の覚悟で治療を申し出る。右相はようやくこれに応じ薬を飲ませ再度針を打つ。患者は意識を回復し峠を越した。患者が一人で歩けるようリハビリにも付き合い、右相はホ・ジュンに感謝する。ホ・ジュンは右相様から褒美の品を授かり、またホ・ジュンが医科に合格できるよう右相は内医院の管轄担当者宛の紹介状を書き、ホ・ジュンは帰途についた。深夜までホ・ジュンが無事に帰って来るのを祈り続けたダヒは、ホ・ジュンから褒美の品を見せられると顔色を曇らせた。ダヒは意を決してホ・ジュンに、右相が書いた紹介状は人の力を頼って内医院を目指すもので、そういうやり方は辞めた方がいいと助言した。ホ・ジュンが右相から褒美の品を持ち帰った噂はすぐにユ・ウィテの耳に入り、ユ・ウィテは右相に書いてもらったという紹介状を差し出せと命じる。ホ・ジュンが差し出すと、紹介状をその場で燃やし、人の情けで医員の資格を得ようという考え違いを犯した時点で医員の資格を失った、2度とこの家の敷居を跨ぐな、権力者に魂を売った時点でユ・ウィテを裏切った、縁を切ると宣告して破門を言い渡しホ・ジュンを追い出す。ホ・ジュンの家にあった褒美の品も奪い去られ、ショックでホ・ジュンの母は寝込んでしまい、ホ・ジュンはユ・ウィテの仕打ちを逆恨みする。ホ・ジュンは再度右相に紹介状を書いてもらおうと昌寧の家を訪ねるが、右相は明国に旅立った後で会えなかった。