王妃の離婚 佐藤賢一

第121回直木賞受賞作。醜悪な王妃(ジャンヌ)と関係が持てない王(ルイ12世)との中世フランスでの離婚裁判劇。途中からカッコよく登場するフランソワ弁護士が加わって俄然面白く話が展開する。判事、検事、弁護士は皆聖職者でなければなれないという時代背景、15世紀フランスの事情などなど、小説の本筋とちょっと離れながらも、西洋歴史小説の風もあり、とても面白く読めました。