推し、燃ゆ 宇佐見りん

第164回芥川賞受賞作。

うーん。芥川賞受賞作ですか。選評を読んでも、受賞理由が私には理解ができないのです、正直言って。頭が固くなってしまったのかなあとも思います。

勿論、アイドルを追いかけ続けている少女にとって、アイドルの存在が少女の中で大事なものとなっていて、それを筆者の独特の表現力で読ませる力があることは認めます。そのアイドルが引退して少女の前から消えてしまい、少女の生活そのものにも大きな影響を与えたことや、そこから少女が少しずつ現実の中で少女らしく歩こうとして終わる姿勢を示して終わる、というのも分からなくはないですが、これが現代の小説ってやつなんですかね。いわゆる、読み応え、というんでしょうか、そういったものが全く感じられず、”カスカス”って感じしかなかったのです。他の人はどんな感想を持ったのでしょうか?