ナメられない組織の作り方 どんな状況でも利益を出す超格差戦略 サムスン電子・元CEO クォン・オヒョン 訳/北野博己

2021年3月29日初版発行

 

情報の蓄積を実力だと勘違いすると、自分はその分野で最も多くのことを知っていると慢心するようになる。その情報・知識はすでに社内にあったものが移動したに過ぎない。

役員が備えるべき実力とは、社内になかった知識を蓄えること。役員の実力が向上してこそ担当部署がうまく回り、会社が期待する貢献ができる。

 

会社や組織が重要な決定を下すとき、公に、あるいは裏で抵抗する勢力があるならば、必ず退陣させなければならない。組織の未来を決定するときは断固としたリーダーシップが必要。

 

交渉の秘訣は検事の質問法を応用すること。相手より一歩先を行く質問をする。これにより相手より有利なポジジョン、優越したポジションに立つ。その時、自分の望むように交渉を進めることができる。

 

指示を出せばその仕事は私の仕事になり、その指示を受ける人は、ただ私がやらせる仕事をする人になってしまう。質問を投げかけ、その答えに応じて本人自ら業務を遂行することになれば、それは私が命じたことをしたのではなく、自分の仕事をしたことになる。

 

珠玉の名言集だ。これに類する本は数多あるが、経験談に裏付けられており、説得的。