いい肥満、悪い肥満 伊藤裕

2022年3月10日初版第1刷発行

 

帯封「堀江貴文氏推薦 体重とBMIだけを気にするのは間違いだ 『肥満=悪』ではない。“正しく”太ればいい! 抗加齢医学の第一人者が最新知見とと共に提示する『健康の新常識』‼」「『いい肥満』になるには? プロローグー『肥満=悪』ではない 第1章 実はあなたは太っていない⁉ 第2章 太るには理由がある 第3章 肥満には2種類ある 第4章 病気がもたらす肥満、健康長寿になる肥満 第5章 肥満と時間の関係 第6章 “正しく”太るために エピローグー二つの脂肪細胞のせめぎ合い」

 

・肥満と肥満症は違う。肥満は「脂肪組織に死亡が過剰に蓄積した状態で、BMIが25以上のもの」(肥満症診断ガイドライン2016)、肥満症は「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量する必要とする病態をいい、疾患単位として取り扱う」(同)。この健康障害は①耐糖能障害(2型糖尿病など)②脂質異常症③高血圧④高尿酸血症⑤冠動脈疾患(心筋梗塞狭心症)⑥脳梗塞・脳血栓症・一過性脳虚血発作⑦非アルコール性脂肪性肝疾患⑧月経異常・不妊⑨計測性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群⑩運動器疾患・変形性関節症(膝・股関節)・変形性脊椎症・手指の変形性関節症⑪肥満関連腎臓病の11疾患がある。

・悪い肥満の見分け方としては①脂肪肝になっていないか②肝機能の状態が悪くないか(GPT,GLT)値が高くないか)③肝臓の脂肪合成量を表す血液の中性脂肪の値が高くないか。クライン教授らは中世脂肪のメタボ基準値は95mg/dL以上を示している。

・血圧は朝と夜の2回測る。夜も昼同様に高い人はノン・ディッパー型高血圧と呼ばれ、悪性とされる。夜の方が昼より高い人はライザー型高血圧と呼ばれ、超危険である。

・「いい肥満」を作る10か条

その1 脳を満足させる「グルメ・ダイエット」

その2 ゆっくり食べて、ホルモンリレーを完成させる

その3 腸内細菌のために食物繊維を食べる

その4 空腹時間を持つ

その5 朝食から夕食まで12時間以内

その6 分食のすすめ

その7 「食事ノート」をつける

その8 週末の筋肉トレーニング

その9 「90分ルール」を意識する

その10 7つの感性を磨く

 

夜に血圧を測るという発想はなかったので、早速実践してみたい。せめて「いい肥満」でありたい。でも、これが太っている言い訳にならないようにしなければ!