2020年12月15日発行
裏表紙
「イントロダクション 日本人は、世界でいちばん寝不足
第1章 ぐっすり眠る方法 睡眠の状態は、脳波でわかる
第2章 眠りのしくみ 1日のリズムを生みだす体内時計
第3章 睡眠と関係がある恐ろしい病気 睡眠不足で、食欲がおさえられなくなる
第4章 動物たちの睡眠と冬眠 冬眠中は、睡眠不足になる」
イントロ
OECD加盟26か国の平均8時間25分に比べて日本の7時間22分は1時間以上も短い。
第1章
ノンレム睡眠ステージ1 振幅の小さな脳波
ステージ2 紡錘波(更に小刻みな脳波)
ステージ3 デルタ波(振幅が大きい)
ノンレム睡眠が60分、レム睡眠が30分で、1サイクル90分を4回から6回繰り返す。
最初の1回目のノンレム睡眠が重要。
覚醒時はアルファ波
第2章
覚醒中枢が優勢な状態はオレキシンが、睡眠中枢が優勢な状態はアデノシンが働いている。シナプスにあるスニップス(タンパク質)のリン酸化は眠気のししおどしの水に当たると考えられており、これの解消に要する時間がその人に必要な睡眠時間かもしれない。
体内時計に関わる遺伝子「Period」からできる「PERタンパク質」が細胞内で24時間周期のリズムで増減している(ホール&ロスバッシュ)。
第3章
睡眠時間7時間の人の死亡率が最も低い。
睡眠不足になると、食欲を増加させる「グレリン」が増え、食欲を抑える「レプチン」が減るので、太る。アミロイドβ(脳の老廃物)は脳脊髄液が静脈の周囲を伝って脳の外へ追い出し洗い流している。
第4章
イルカやクジラは脳の半分ずつ眠る。キリンやゾウは2~4時間程度しかねない。コアラは18~22時間眠る。冬眠中は体温5℃、心拍数1分当たり10回未満だが、中途覚醒が起きる(中途覚醒の期間に睡眠をとっているという仮説もある)。
Q神経をしげきすることでマウスを人工的に冬眠させることに成功。ヒトも冬眠と似た状態になれる可能性がある。冬眠動物は若返りをもたらすのかもしれない。夏眠する動物もいる(昆虫、カタツムリなど)。
コンパクトに睡眠のことが理論的に分かり易くまとめられています。これ一冊で睡眠のことは十分に理解できると思います。