ニュートン式超図解 最強に面白い‼ 哲学 監修:伊勢田哲治

2021年10月15日発行

 

表紙「ガリレオニュートンも哲学者!科学は、哲学とともに発展した‼」

裏表紙「イントロダクション 哲学で考えられてきた大問題が、4つある

第1章 科学の起源は、古代ギリシャ哲学 真の知を、3人の偉大な哲学者が考えた

第2章 科学を育てた! 中世と近世の哲学 観察重視の哲学者たちが、科学を生んだ!

第3章 科学と発展した! 近代の哲学 論理的な分析方法で、科学を再構築!

第4章 科学と歩む! 現代の哲学 研究者が、自分の専門分野の哲学を発展させた」

 

イントロダクション

 本質を知る「形而上学」、正しく知る「認識論」、善悪や価値の判断をする「倫理学」、正しい推論をする「論理学」

 実験で明らかにできる問題は「自然科学」の問題。だから「心理学」や「脳神経科学」なども科学の問題。

 

第1章 

 観察にもとづいて万物の根源は水であると唱えた最古の哲学者タレス、万物を支配するのは数の調和であると唱えたピタゴラス、万物は原子で出来ていると最初に唱えたのはレウキッポスでデモクリトスが完成へと導いた、ソクラテスプラトンアリストテレスの3哲人(アリストテレスが万学の祖と呼ばれるのは学問を「理論的学問(数学・自然学・形而上学)」「実践的学問(倫理学政治学)」「制作的学問(弁論術・詩学)」に分け、これをまとめて「哲学」と呼び、「論理学」は哲学に含めず、哲学の道具だとし、このすべてについて著作を残したから)

 

第2章

 神学の領域を哲学の領域から切り離すイメージを描いた「オッカムのカミソリ」、思い込みを捨てて観察と実験によって正しい知識を得る「帰納法」を説いたベーコン、絶対に正しい第一原理として「自分の意識だけは確かに存在する」との哲学を生み出したデカルトとそこから生まれた「機械論的自然観」、経験論のロック、修道士のマルブランシュの「機会原因論」(あらゆる現象はある状態をきっかけに神が力をふるい神が結果をもたらしたものであると考える)とそこから「実証主義」につながった、「とびらの向こうのイスは存在しない」とした「非物質論」のバークリ、「条件が同じなら結果も同じは幻想」と考えたヒュームにより経験論は大きな転換を迎えた、ベイズの定理(確率論の基礎)、「私たちの認識が世界をつくっている」と180°異なる世界の捉え方をしたカント

 

第3章

 「世界は進歩しつづけている」と進歩思想をとなえたヘーゲルの思想はマルクスに継承される。ラプラスの悪魔(本質的決定論)、「エーテルの風」が存在すると主張したマイケルソン、マッハの原理、中立一元論(非物質論と実在論の中間のような立場)が実験心理学の確立に繋がる、科学的実在論のボルツマン、「人の行動は無意識に支配されている」と唱えたフロイトフレーゲの論理説とラッセルのパラドックス(数学を論理的な真理に戻すことはできなかった)、ウィトゲンシュタインの科学的世界把握(実験や観察で真偽を確かめられることのみを科学の対象とし、それ以外を否定。形而上学の否定を意味する)、仮説を反証可能であることこそが科学であるとしたポパー、ヘンペルのカラス、ベイズ主義(主観的確率)、トーマス・クーンのパラダイム・シフト

 

第4章 

 個別科学の哲学、時間の哲学、エントロピー増大の法則、量子論の哲学、多世界解釈、動物倫理、生命倫理心の哲学(①機能主義、②社会脳、③チンパンジーの実験)、人工知能の倫理、公衆衛生倫理、哲学マップ

 

 ものすごくざっくりとしているが、でも,ものすごくわかりやすい。