帯封「昌平黌創立120周年記念出版 人類の新たな可能性は、福島から生まれると私は信じている」「福島の歴史と人々を描いた貴重な1冊!評論家 東日本国際大学名誉学長 森田実 福島県民が、今日の苦難に耐え抜き、苦難を克服した時、新たな精神文化が生まれる。そこに生まれる貴重な文化は、日本国内にとどまることなく、世界中に大きな影響をもたらすことになろう。」
目次
まえがき
第1章 常盤炭鉱慕情-1955年の体験-
第2章 福島人・東北人は日本国民に「努力」の大切さを教えた
第3章 日本における儒学の興隆・衰退・再生と東日本国際大学の歴史的役割(Ⅰ)
第4章 日本における儒学の興隆・衰退・再生と東日本国際大学の歴史的役割(Ⅱ)
第5章 日本における儒学の興隆・衰退・再生と東日本国際大学の歴史的役割(Ⅲ)
第6章 ふくしま人の生き方と風土を考える[Ⅰ]
―福島出身の政治家の生き方にみるふくしま人の人生哲学(上)
第7章 ふくしま人の生き方と風土を考える[Ⅱ]
―5人の政治家の生き方にみるふくしま人の人生哲学(中)
第8章 ふくしま人の生き方と風土を考える[Ⅲ]
―5人の政治家の生き方にみるふくしま人の人生哲学(下)
第9章 ふくしまの女性の人生にみるふくしまの風土と底力。この基盤に「母の力」あり
第10章 ふくしまの女性の人生にみるふくしまの風土と底力(Ⅱ)
―「社会福祉の母」「明治日本のナイチンゲール」といわれた偉人・瓜生岩子の慈悲の心は、今も生きつづけている
第11章 時代の最先端を走り抜いた福島県出身の偉大な女性たち、そして現在日本の看護を支える「令和の瓜生岩子」-新島八重、高村智恵子、田部井淳子、そして福井トシ子
第12章 福島の豊かな風土と文化が生んだ偉大な思想家と教育界指導者
-山鹿素行から緑川浩司まで
第13章 ふくしまが東日本大震災から真の復興を為し遂げた時、ふくしま魂は地球文明の核となる
あとがき
・大山捨松(大山巌の妻)、兄の山川健次郎の母山川唐衣、婦人運動の指導者山川菊枝の母森田千世は、著者がフリーに転じて仕事のない時に歴史雑誌の編集者から与えられたテーマ。東北人の最大の特徴は「努力を惜しまない」事。「努力哲学」が健在であれば東北は永遠に不滅である。
・会津生まれの山鹿素行と郡山出身の安積良斎、昌平黌と林羅山、新潟生まれの山岡荘八名誉学長は日本の儒学で大きな役割を果たしている。
・政治家では伊藤正義(大平内閣の官房長官)、斎藤邦吉(自民党幹事長)、渡部恒三、増子輝彦、若松謙維、佐々木義武の名が挙がる。河野広中や松平恒雄、堀切善兵衛の名も。
・福島の瓜生岩子が明治日本のナイチンゲールと言われた慈善福祉活動家であることは本書で初めて知った。会津生まれの新島八重、福島出身の高村智恵子、登山家の田部井淳子は有名。現在の日本看護協会会長の福井トシ子も福島出身として取り上げられている。
著者のふくしま愛が随所に感じられる。ご冥福をお祈りします。