幸せをつくる心理学 川田洋一

2012年8月24日初版第1刷発行

 

表紙「現代心理学の成果と仏教の説く菩薩道にもとづき幸せをつくる実践的方法を探る。」

 

目次

第1章 日本人の幸福感が大きく変わった

第2章 お金で幸せは買えない

第3章 マズロー心理学から考える幸福

第4章 「人類共生の欲求」と「根源的・宇宙的欲求」

第5章 「幸福力」を高める心理学的方法

第6章 「幸福力」を高める仏教的実践

第7章 すべての人の幸福のための社会を

 

マズロー人間性心理学を研究し、欲求階層説を説く。

欠乏欲求として①生理的欲求②安全の欲求③所属と愛の欲求④承認の欲求、成長欲求として⑤自己実現の欲求、の5種類の欲求に分類し、低次の欲求がある程度満たされると高次の欲求が現れることを発見した。更に晩年になり⑤を超えた「自己超越の欲求」を見出す。

著者は自己超越の欲求には「人類共生の欲求」「根源的・宇宙的欲求」があるとする。

米国ヴァージニア大学の大石繁宏教授は実証心理学に基づき①全般的にある程度、物質的に豊かであること②社会的安定性③信頼社会④人権の保護を幸せな社会の要件として挙げる。

牧口常三郎は、『人生地理学』の中で、環境と人類との関係を、審美的交渉、道徳的交渉、同情的交渉、公共的交渉、宗教的交渉をあげる。

 

本書は、心理学の考え方と仏教の知見を組み合わせて真実の幸福とは何かを探っていこうとするものである。