裁判官が日本を滅ぼす 門田隆将

2003年6月5日発行

 

目次

まえがき

第1章 小野悦男を解き放った無罪病裁判長の責任

第2章 「痴漢はあったのか、なかったのか」―同じ証拠で逆の結論

第3章 犯人が消えてなくなった仰天判決

第4章 裁判上の真実は「本当の真実」とは無関係

第5章 医師も絶句する「医療裁判」の呆れた実態

第6章 元検事も激怒した金融裁判のデタラメ

第7章 無期懲役の殺人犯がなぜまた無期懲役なのか

第8章 遺族を怒鳴り上げる傲慢裁判長

第9章 法廷で不正を奨励するエリート裁判官

第10章 少年法の守護神となったコンピューター裁判官

第11章 光市母子殺人被害者「木村洋氏」の闘い

第12章 障害者をリンチで殺した少年は「感受性豊か」

第13章 “言論取締官”と化した非常識裁判官たち

第14章 「言論の自由」を政治家に売り渡した最高裁

第15章 裁判官教育の失敗と教訓

あとがき

 

第1章 東京高裁堅山真一裁判長

第2章 東京地裁須藤典明裁判長

第3章 山形地裁手島徹裁判長

第4章 東京地裁尾方滋裁判長

第5章 東京地裁寺尾洋裁判長、東京高裁伊藤瑩子裁判長

第6章 田中壯太裁判長

第7章 さいたま地裁若原正樹裁判長

第8章 名古屋高裁堀内信明裁判長

第9章 東京地裁高柳輝雄裁判長

第10章 大阪地裁三代川三千代裁判長

第11章 山口地裁渡辺了造裁判長、広島高裁重吉孝一郎裁判長

第12章 大津家裁村地勉裁判長、秋田家裁菊池絵里裁判官

第13章 東京高裁大藤敏裁判長、東京高裁江見弘武裁判長

 

国民による裁判監視、裁判官監視が必要だという著者の意見には賛同する。また中には非常識な判断をする裁判官もいるというのも事実だろう。ただ十把一絡げにしたような論調は真面目に常識的な判決を下している裁判官に対する国民の信頼を失わせるだけではないか。要は裁判官といえども色んな人がいるのだろうから、両方を取り扱い、その違いがなぜ生まれたのかをもっと掘り下げるべきではないか。全ての裁判官が悪であるという論調が強すぎるのには疑問なしとしない。