仏教、本当の教え インド、中国、日本の理解と誤解 植木雅俊

序章 日本における文化的誤解
第1章 インド仏教の基本思想
第2章 中国での漢訳と仏教受容
第3章 漢訳仏典を通しての日本の仏教受容
第4章 日中印の比較文化

袈裟は、「薄汚れた色」、あるいは「黄赤色」を意味するサンスクリット語カシャーヤを音写したもの(16p)。
インドでは、「因果俱時」が強調されたことはないようである。インドで強調されたのは「如蓮華在水」「蓮華不染」ということだった。
菅野博史著「法華経入門」には、鳩摩羅什が「妙」と訳したその意図を踏まえていないとの批判が加えられている(91p)。
富永仲基の大乗非仏説論は独創的。しかし大乗仏教はいわば「釈尊の原点に還れ」という運動ともいえるものであり、平等の思想など原始仏典の思想と共通するとこおrが多数である。その意味では”仏説”といえないこともない、とする(166p)。
近松門左衛門自身が日蓮の信奉者だったようだ(虚実皮膜論=「竹膜を隔つ」(観心本尊抄)216p