世界2019年9月 失うだけの日米FTA 鈴木宜弘

1958年生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科教授。専門は農業経済学。
堤未果さんの「日本が売られる」を思い出しました。それよりも更に現実は着実に目に見えないところで悪化しているという警告を発している。トランプの「7月の日本の選挙の後まで待つことになる。大きな数字を期待している」と表明して、まさに1か月が経とうとしている。「インド、中南米、中国、ロシアなどは、国をあげてグローバル種子企業を排除し始めた。世界的な逆風の中、従順な日本が世界で唯一・最大の餌食にされつつある」と警告する論者の視点は的確ではないだろうか。