2019年6月20日第2刷発行
ドイツの哲学者、マルティン・ハイデガーは『存在と時間』の中で、我々は運命に不意打ちされる、つまり死というものに突然襲われるものだと書いています。ハイデガーは、死がいずれ訪れることを自覚して、今をきちんと生きることが人間の本来的な生き方であり、それによって、本当の生き方、人生における大事な生き方ができると考えたのです。それに対して、死ぬことを自覚しないで、それをごまかしつつ生きることは、非本来的な生き方(または「頽落」した生き方)だとハイデガーは言います(22~23p)
「音読」をしているときに脳の前頭前野が活性化することは事実のようです(川島隆太・東北大学加齢医学研究所教授の研究による)。私が勧めるのは、ただの音読ではなく、できる早い速度での音読(私の用語で言えば、速音読)を日課にすることです。川島教授にうかがったところ、同じ音読でも早く読むことで頭の回転速度が上がり、毎日行えば脳がつくり替えられるとおっしゃっていました(33p)
「アイデンティティ」の概念を提唱したことで知られるアメリカの精神分析家E・H・エリクソンは、人間の一生を8段階に分けたうえで、それぞれの段階において、課題が現れてくると考えました(42p)
ラッセル
私たちを自己の殻に閉じ込める情念は、最悪の牢獄の一つとなる(49p)
「愚公山を移す」という諺があります・・ポイントは、愚公が90歳という高齢になってからこの仕事を始めたことです(87p)
齋藤先生の本は、いつも分かりやすくためになる。