放浪記 林芙美子

昭和3年に放浪記を連載して、一躍人気作家になる以前の、極貧の中、作品を書き続きるとともに、女工、女給など、働きづめの生活をしている様子と、男運がずっとない女性の、読んでいてやるせなさはよく伝わってきます。ただ読むのがしんどいなあと思うのも事実です。森光子が2000回を超える放浪記の芝居をしていたこと、その後仲間由紀恵が引き継いだこと、喜びを表す森光子のでんぐり返しが話題になっていたことは放浪記を読んで調べて初めて知りました。本当に不勉強で知らないことばかりですね。やはりまだ小説の分野は全然知らないことだらけです。