アルフレッド・ウェゲナー『大陸は動いている』科学史のヒーローたち10 平見修二

1994年5月15日 第1刷発行

 

1880-1930 1906年に気球競技大会で世界記録を更新する記録を打ち出す。グリーンランドに計4回探検を実行。世界地図を眺めながら、アフリカとヨーロッパはもとはくっついていてそれが引き裂かれたと直感したという後に妻になるエルゼに宛てたラブレターに書く。続いてアフリカと南アメリカが元は一つだったのではないかと考えられる証拠を収集し、更に、南極と、アフリカ大陸南端、オーストリア大陸、南米とがつながっていたというとんでもない「大陸移動説」を造山活動から裏付ける。アトランティス大陸が沈んたという当時の学説に対して、大陸が沈むことはないとするアイソスタシー理論(要は大陸は浮くことはあっても沈むことはないという理屈)で証明。人生の晩年でグリーンランドも年に1センチ動いていることを証明し、4度目のグリーンランド探検の際に50歳で亡くなる。

なんとも変わった人生を歩み、かつ最後の最後まで、自分のやりたかったことだけをやり続けた人でした。