三国志入門 宮城谷昌光

2021年3月20日第1刷発行

 

帯封「中国歴史小説の第一人者が雄大な世界へいざなう 『三国志の世界を知ることは、宝の山に踏み込むようなものかも知れません』 これから読みたい人にも最適」「・三国時代三国志の時代の違いとは ・外戚と宦官の争いが後漢王朝を衰弱させた ・ことばの力によって大国・魏を創った曹操 ・薄情な劉備がなぜ蜀の皇帝になれたのか ・若さに満ちた政権を率いた呉の孫権 ・「水魚の交わり」「泣いて馬謖を斬る」…物語を彩る名言 ・英雄たち亡き後の三国志の世界」

表紙裏「『演義』と『正史』の違いから、曹操劉備孫権袁紹董卓呂布など英雄たちの生涯、『泣いて馬謖を斬る』などの名言の由来まで。眼前に『三国志』の世界が広がる。」

 

目次

第1章 三国志演義の世界

第2章 三国志の時代

第3章 英雄たちの真実

第4章 手に汗握る名勝負

第5章 三国志のことば

第6章 英雄たちの後の三国志

 

献帝を擁した曹操が天下の中心に居座った。袁紹献帝を迎えていれば袁紹の時代になったはず。

黄巾の乱勃発前に関羽張飛劉備に仕えており、桃園の儀は演義の創作?

周瑜孫権の兄孫策は断金の契りで結ばれていた。

・手に汗握る名勝負では、①官渡の戦い袁紹曹操)、②赤壁の戦い曹操×孫権)、③夷陵の戦い劉備×孫権)、④五丈原の戦い(諸葛亮×司馬懿)を取り上げている。

・「髀肉の嘆」、「梁父吟」(りょうほぎん)、「鶏肋」(けいろく)など。「呉下の阿蒙」(ごかのあもう)と呂蒙の「士とは、別れて三日経てば、刮目して相手を視なければならぬ」はセットで覚えたい。

 

・日本で最も有名なのは。羅貫中の「三国志演義」。劉備関羽張飛孔明等が中心。これとは別に、中国には三国時代については陳寿が書いた「三国志正史」があり、司馬遷の「史記」にならい、人物中心の紀伝体で書かれている。「演義」でなく、事実に基づく「三国志」の面白さをアピールしている。宮城谷昌光さんの作品は、残すところ三国志。寂しい気もするが、いよいよ三国志の世界に没入しよう。