第10話 手をつなぐのはまた今度
ヨンウが次に担当した事件は障害を持つ女性への準強制猥褻罪が疑われた男の弁護だった。被害女性は小6程度の知能だった。ヨンウは女性から彼のことを愛している、お母さんに暴行されたと言うように指示されたと打ち明けられたので証言台に彼女に立ってもらったが、法廷の中で彼女は上手く証言が出来ず彼は懲役刑となった。この事件は精神障害を持つ者の恋愛というのが如何に周りに理解しにくいかという事を感じさせるものだったが、ヨンウとジュノは互いに自らの本心を確かめ合うことが出来、2人は初めて口づけを交わす。ヨンウの父の店に訪れたテ・スミは、事務所はボストンにもオフィスがあると告げ、ヨンウには仕事だけでなくカウンセラーをつけてあげるなど環境整備をしてあげたいと話すが、父は今更口出しするなと激怒し、テ・スミを追い出した。
第11話 お塩くん、胡椒ちゃん、しょうゆ弁護士
宝くじが当たったお金を山分けすると約束をしていたのに、その約束を破られた2人の男が約束通りにお金を山分けしてもらいたいと依頼。1人の男には妻がいて、今まで苦労させた妻や子を楽にしてやりたいと言っていた。くじを買うお金は違法賭博で稼いだものだったが、賭博場で働く女性が証言することで分配の約束があったことが認められ、山分けするようにとの判決が出た。ところが勝利した後、男から離婚したら山分けした財産を分けなければいけないのかと相談を受け、妻たちを裏切るのではないかと不安になったヨンウは、妻にアドバイスするのができないので、一般論を教えて妻に分けると約束した証拠を残すようにとアドバイスする。高額な車を買いそれを乗り回す夫だったが、結局事故で亡くなり妻が受け取ることになった。ヨンウがテ・スミの娘だと気付いたミヌはスミに会い、スミの事務所で働きたいと申し出る。スミはヨンウを今の事務所から辞めさせることを条件にした。
第12話 ヨウスコウカワイルカ
ある生命保険会社で合併によるリストラが進められていた。社内結婚している場合は夫か妻のいずれかに辞めてもらうという方針が立てられ、2人の女性社員が不当に解雇されたとして会社を訴えた。女性社員の側には女性の権利を守る戦いを長年続けていた有名な弁護士が就いた。会社側の担当だったヨンウは、会社が立てたリストラ案は合法的にリストラを進めるために自分の法律事務所が法律意見書を作成しているのを裁判の途中でミヌから教えられた。ミヌはヨンウを陥れるために法律意見書を同封した封筒の中にヨンウの名刺を入れて女性の弁護士に送り付けた。裁判でこの証拠が出てくると思いきや、女性の弁護士が提出した証拠は人事部長の手帳のコピーだった。しかしリストラ自体は合法と判断されて裁判は会社が勝利する。女性の弁護士はヨンウの立場を考え、送られた意見書を証拠に使わず、堂々と戦った結果、負けたが、原告たちからは慕われていた。その姿を見てヨンウは絶滅危惧種のイルカを連想して絶滅しないでほしいと願った。
第13話 済州島の青い夜1
国道を通った際に寺の拝観料の支払を強制されたのに納得がいかないというヨンウの大家とその父の相談に乗ったヨンウは、低額訴訟だったが引き受けた。場所が済州島だったからでもあった。ヨンウの上司は吐血し病院で検査を受けるとステージ3の胃癌が発覚。済州島の出張の話を聞くと、皆で行こうと提案。皆で済州島で拝観料の支払を強制される事実を体験。上司の思い出の場所に向かうが、そのお店は潰れていた。代わりに似た名前のお店が出来ていて繁盛していた。上司は仕事を優先してばかりいたために離婚していた。済州島は新婚旅行の場所だった。済州島でヨンウはジュノの姉夫婦の家に食事に招かれるが、姉がジュノの交際に反対し、親に言わないようにとの話を耳にして強いショックを受ける。裁判が始まると上司は法廷で突然倒れてしまう。
第14話 済州島の青い夜2
上司を心配した皆は上司が思い出の場所だと言ったお店の社長を探してかつて食べた美味しい料理を上司に食べさせてあげようと行動する。ヨンウは上司の元妻と出会い、元妻が彼といるといつも仕事ばかりで孤独だったというのを聞いて、自分はジュノを幸せにできるのかと不安になりジュノに理由を告げず自分達は付き合うべきではないと結論だけ言って別れてしまう。裁判でヨンウは国道は公的財産だから通行料を取ることは許されないと主張し、見事に勝つ。再び寺を訪れた上司は寺のために財源を確保するために協力したいと申し出、そこで食事をご馳走になる。この味が上司の思い出の味に似ていたため、食事の担当者に会うと、探していたお店の社長が見つかる。閉店に追い込まれた社長の話を聞くと、法的に争うことができると説得する。ヨンウの事務所のハン代表はある記者と会っていた。ヨンウがテ・スミの娘だと教え、法務長官になるための聴聞会の直前に反論できないタイミングを狙って記事を出すことを打合せしていた。
第15話 聞いてないこと、頼んでないこと
ヨンウの上司は胃がんの手術で入院していたため、別の上司の下で、別の裁判を担当していた。中身は国内最大手のIT関連企業がハッキングの被害に遭い個人情報を流出させて3000億ウォンもの多額の罰金を請求された事件だった。別の上司は人間的に卑劣なタイプで、まともな意見を述べてもヨンウは担当から外され、会社の代表者は法廷で発言中に青酸カリを口に含んで自殺を図る。しかしスヨンとミヌが法廷でヨンウの考えを熱弁し、裁判は勝訴を収める。ヨンウはジュノから別れる理由が分からないと言われ、自分のことで頭がいっぱいになると、ジュノを孤独にさせない自信がないと目を潤ませて答える。同じころ、ニュースで企業の代表者が自殺未遂をして意識不明で重体のニュースが流れているのを、ある少年が見ていた。
第16話 風変わりだけど
IT企業のハッキング犯はテ・スミの高1の息子だった。自分がやったと母に打ち明けたが、法務長官候補の公聴会を間近に控えたテ・スミは息子が自首しようとするのを猛反対する。彼はヨンウの事務所に訪れ弟が来たと伝えて、ヨンウに会い自分が犯人だと告げ、自分にハッキングさせたのは会社のもう一人の代表者だという真相を告げた。彼の自白映像だけでは足りず法廷での証言が必要だったので、ヨンウは彼をアメリカに逃そうとするテ・スミに会い、テ・スミを説得しようと決意する。その直前、ジュノから猫を可愛がる飼い主の喩えから別れたくないと聞いたヨンウはジュノに猫も飼い主を好きだと答えて別れないことになり、勇気をもってテ・スミに会って、自分は風変りだけで自信をもって生きている、彼にも真実を証言させる機会を与えてあげて欲しい、そうでなければ彼に深い心の傷を残すと説得した。テ・スミは良き母親であることを選択して最終的に法務長官の候補を辞退し、彼は法廷で罪を認めた。ヨンウは事務所でも正規の弁護士に採用され、公私ともに充実した日々を新たにスタートした。