サイコだけど大丈夫(全16話)その1 2020年 脚本チョ・ヨン

ガンテの勤務先の精神病院に人気童話作家のムニョン(ソ・イェジ)が訪問する。ガンテの兄で自閉症のサンテは大喜びしてサインをねだる。朗読会の最中に精神病棟の患者が会場に入り込んだために急遽中断され、ムニョンに襲い掛った患者をガンテが取り押さえるとムションはナイフで患者を突き刺そうとした。ガンテはナイフを握り締め手に傷を負いながら患者を救った。ガンテは誰かが責任を取らないと困る病院のために退職する。蝶が飛ぶ時期になると職場を辞めることをガンテは繰り返していた。ムションは看護師ナム・ジュリ(パク・ギュヨン)から書類にサインを求められ、嫌味を言いながらサインする。がジュリは涙する。後日、ガンテはムニョンの担当編集社の社長から呼ばれる。サンテは蝶に追われる悪夢で魘され目を覚ますと怯えた。ガンテは社長でなくムニョンに偶然再会し、かつて人格が壊われた温かみのない少女の目に似ているムションに会いたかった、少女は怖い存在でなく好きだったと告げた。ムニョンはサンテ宛のサイン入りで“私の出版記念パーティーに来て”とメッセージを添えて自らの絵本を贈り、兄のサンテは大喜びする。過去に場面が移り、2人の兄弟の母親が殺害され、取り乱した兄は蝶が殺したと言い、犯人を言うと殺されると騒いで犯人を目撃しながらまともに話ができない兄に弟のガンテはイラつく。ガンテのことが気になるジュリはガンテの親友から1年毎にガンテが引越しを繰り返す理由が蝶だと聞く。出版パーティーで目を離した隙にサンテが他の客とトラブルを起こして騒ぎになる。彼女は児童文学の女王だが、彼女の母は推理小説の女王だった。母を担当する編集者がムニョンの前に現れ人格障害者だと暴露すると脅すと、ムニョンは階段から突き落とす。ファンに暴言・暴行を働いたムニョンは世間からバッシングを受ける。ガンテはムニョンから逃げるなと言われた一言がきっかけで生まれ故郷のソンジン市に兄と戻ることに決め、以前郷里のジュリから勧められた病院で働くことにした。ムニョンはガンテのことを秘書に調べさせ、ソンジン市出身だと知ると、世間の騒ぎを余所にガンテの新しい勤め先に現れる。ガンテがなぜここに?と聞くと、会いたかったからと答えるムニョン。病院で文芸担当を1名探していたためムニョンは病院を手伝うことに。ガンテに想を寄せるジュリはムニョンと知り合いだったが知らんぷりしようと持ち掛けるが、2人の関係が気になって尋ねると、ムニョンは運命の人以上の関係だと答える。ムニョンは父が母の執筆のために建て、今では幽霊屋敷になっている森の奥の城に帰る。ムションから偽善者と言われたガンテは、兄がキャンピングカーを買うために一生懸命お金を溜めようとしているのを知り、兄さえいれば何もいらないと心から思う。国会議員の息子が入院したが、ムニョンは彼を連れて逃走した。行き先は息子の父親の議員遊説の場所でムションは息子に自由に話をさせた。議員の家庭の中で出来が悪いために孤立化した息子が無視され続けた結果、息子が病んでしまった姿を大勢の有権者が見た。ガンテはムニョンが無理やり連れていったのでなく息子がやりたいことをさせたのだと理解して、僕も君と遊ぼうかなと呟いた。帰りの車中で気分を害しガンテは途中で車から降りるがムニョンは愛してると叫ぶ。が彼は相手にしなかった。ある日ムニョンが雨の降りしきる中を歩いて帰った。ガンテは彼女のことを心配しバイクで彼女を探して家に泊まらせた。夜勤帰りジュリが2人を見てムニョンと喧嘩になる。ムニョンはサンテを専属挿絵画家として採用して森の城に連れていき、そのためガンテもムニョンと同じ城で生活することになる。この城はガンテが子供の時に訪れたことがあった。ガンテはムニョンのことを覚えていたが、覚えてないフリをしていた。ムニョンは母が出てくる悪夢を悩まされ、ガンテはムニョンに大丈夫だと言いながら抱き締める。病院に入院している父親から、やがて母親のようになるだろうと言われたムニョンは、私は違うと言い、帰宅後、長い髪を切り落とした。ムニョンが過去に縛られていた患者のヒモを断ち切ったのと同じように自らのヒモを断ち切ったのだとガンテに説明すると、二人は笑い合った。森の中の城で、サンテとムニョンは、ガンテがかつてサンテに贈った手作りの人形を、ムニョンにあげたことから取り合いの喧嘩をした。ガンテはサンテに、サンテには僕が居るから人形はムニョンに譲ってあげてと言って喧嘩を収める。ある日病院で患者を殴り付けようとした元夫にムニョンが空き缶を投げつけ、元夫が彼女に暴力を振ったためにガンテが元夫を殴り付けてしまい、病院から停職処分を受ける。ガンテは彼女と日帰り旅行に行く。サンテのことは親友に見てもらうことにし旅行に出かけた。入院中のムニョンの父は自分が昔彼女を殺した、彼女は帰って来て自分のことを殺しに来たと謎の発言をする。ホテルで一晩過ごした2人。ガンテはかつてムニョンに花摘みを渡そうとして渡せなかったため、この時手渡しキスをした。サンテは嘘をついてムニョンと旅に出たことを知り、病院中で大声で弟が僕を殺そうとしていますと騒ぎ続け、ガンテは違うと言うだけで涙に濡れて身動きが取れなかった。