七つの会議 池井戸潤

会社における内部告発と、それを押しつぶしてしまう社内力学。またそれに負けてしまう人間の弱さ。それでも、結局、外圧が加わることで、初めて告発が表に出て、軌道修正が図られる。いつの時代も、どのような会社でも、問題が深刻であればあるほど、ありがちな話。それでも、それをグイグイ読者を引き付けるタッチで描く池井戸さんの筆力はさすがですね。お見事です。発売たちまち32万部の帯封につられて買いましたが、損はありませんでした。